TAK44マグナム

パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

3.0
「パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々」の続編。
前作は未見です。
とにかく3Dをたくさん観たいがためにブルーレイ3Dの映画を安く買い漁っていた時期があったのですが、まったく封を切ることもなく埋もれていたのを思い出して鑑賞してみました。
前作がけっこう評判悪くないので、機会があったら観てみたいと思います。
とりあえず、パーシー・ジャクソンがポセイドンと人間との間に生まれた半神であるという設定だけ知っていたのですが、前作を観ていなくても何となく世界観を理解することはできました。
ただし、途中で続々と出てくるキャラクターが一体誰なのかを知るには時間がかかりますね。やはり、できることなら前作を観てからチャレンジした方が無難そうです。

キャストは、「フューリー」のローガン・ラーマンや「悪魔のいけにえ/レザーフェイス一家の逆襲」のアレクサンドラ・ダダリオ等々です。
最近、個人的にかなり気になるスーパーオッパイ女優のダダリオさんが出ているじゃありませんか!
すわ、これは「ピラニア3D」の如く、オッパイが立体視できる素晴らしい映画なのかと思いきや、まったくそんな事はないファミリー向けのファンタジー冒険ものでした。
・・・・・当然ですよね(苦笑)

お話としては、半神たちが訓練する場所を守っていたバリアーを作り出だす大木が枯れてしまい、それを治せるアイテムを探しに、危険うずまくバミューダ・トライアングルへと向かう・・・というもの。
非常に物語がストレートに語られ、何の捻りもないのが逆に新鮮(苦笑)。本当に捻ってない。潔いほど一本道のお話なんでビックリしました。
そのかわり、ハリーポッターに出てくる魔物や魔法の劣化版みたいなのがワンサカと登場して賑やかです。
目の無い老女トリオが運転する地獄タクシーとか、船をも飲み込む巨大な魔物、魔法瓶に封じ込められた暴風やゾンビ船員、狂暴なサイクロップスに蘇る神の始祖・・・と、多彩だけれど何処かで見たことがあるようなものが次から次へとパーシーたち御一行の前に現れます。

サクサクとテンポよく進むのでお子様にも観易いし、捻りのないストーリーは若年層には分かりやすくてウケが良いかもしれませんね。何も考えずに派手な場面を観ていればそれなりに楽しめるので、その単純さが利点とも言えそうです。

でも、アダルトな自分にはとっては少し食い足りない映画でした。売りとなるはずのCGも決して優秀とはいえないし、せっかくの3Dの迫力も殆ど感じられず仕舞い。
正直、3Dで観る必要はないかと思います。
内容的にも、敵となるルークとの確執やパーシーの兄弟であるタイソンとの関係性など、もっと深く突っ込んだほうが良い部分も控えめすぎて、キャラクターの描写がどれもこれも浅い。
まるでコクがないんですよね。全体的に薄味。
最後のクロノスとの戦いも、あまりにもあっさり勝つので驚きました(汗)
「え~~、もう終わり?」って感じで。

序盤の機械獣みたいな牛の化け物との戦いは良かったです。
牛が変形したり、バトルそのものにも工夫が見受けられたし。
それ以外の見せ場は普通の域を出ていないのが残念。
もっと突き抜けた快感が欲しかった。
続編を匂わせるかのようなラストだったのですが、もし製作されるなら、映画を面白くするスパイスの量をもう少し増やしてほしいものですね。

まったりとした暇な午後にでも、DVD借りてきて子供と一緒に観るぶんには、ばっちりなチョイスかと思いますよ。


セル・ブルーレイ3Dにて