あつ

なま夏のあつのネタバレレビュー・内容・結末

なま夏(2005年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

ジャンル「エロティック」にすな。店員さんに探してもらうとき気まずすぎたぞ渋谷ツタヤ。


吉田監督らしいまさかな方向に進むストーリー展開の面白さはこの頃からあったんだな凄い。最後のオチもあって2段階で急変していく構成の面白さよ。
ただ、カメラを動かさず人物が食事していたり話していたりする様子を少し引き目で撮り続けるしかも割と長回しのカットばかりで退屈に感じてしまう時間も正直そこそこあった。
唯一クマのプレゼント作戦で玉砕し自室で暴れまわるシーンは荒いカメラワークも相まって映像に迫力があり凄く良かった。

最後のオチは意見交換したりして色々考えた結果やはり入院以降は全て主人公の妄想の世界で自殺はあの時点で成功してしまっていたんだと思う。
カーテン越しにあの子と親密になっていく流れは映画にしても都合が良すぎる。たしかに妄想にしては最後が主人公にとってバッドエンド過ぎるけれど他人とのコミュニケーション経験の浅さ故に想像ですら他者と親密になりきれない、そして心のどこかではこの恋が実ることはないことを自覚していることからくる悲しみと怒りであのオチという方がストンと飲み込める気がした。


本作を含め、たくさんの作品の制作経験を積んだからこその近年の大活躍があるんだなということがわかってなんだかホッとした。自分も頑張ろ。




ps.今日『宝飾時計』を観に行った。初の演劇超楽しかった。
あつ

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