きんぽうげ

小さいおうちのきんぽうげのネタバレレビュー・内容・結末

小さいおうち(2013年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

一人の老婆が孤独のうちに亡くなった。と書くと寂しい物語となるが、その生きざまを巡ると、ひとつの信念の元に永らえて生きてきたことがわかってくる。自叙伝と称するノートを追っての話になる。
山形から東京へ女中としてやって来たのがこのおばあちゃんである。当初はある作家の家に雇われたが、その作家の奥さんの伝で玩具の会社重役の家へ移る。その家が特徴のある赤い屋根で印象に残るところが題名になる。その奥さんと会社に新たに配属された若い技術者との睦事を巡る話。どこか向田邦子のドラマを思い出させてくれた。日本的というか密やかな関係を、これもまた憶測で判断した女中の決断が死ぬまで続く。そして、その技術者が戦地から帰り、画家として有名になったことやその家のかつて小児麻痺であった子供も生き残っていて、若い孫とその恋人が封を開けていなかった手紙を渡す。
こう書いていくと何を言いたかったのかが不明になってきた。黒田華と倍賞千恵子、松たか子はそれなりに良かった。
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