『A KITE』からセックスシーンを除き追加シーンを加えた内容になっている。セックスシーンがないだけで乳首を含む全裸シーンや前戯の描写は含まれる。
1年に1回くらいの頻度でビルからの落下シーンが切り取られTwitterで「このアニメすごすぎｗｗｗｗｗ」っつって数万バズしてる光景を目にするが、実際破壊描写や戦闘描写の作画は美しく、迫力がある。爆破直後はイージングのような動きをするため、ぬるぬる動きかつ緩急がある。かと思えば淡々と、極めてあっさりと殺しが行われる描写も多分に含み、「説明」のための戦闘と「見せ場」のための戦闘が完全に切り離され、飽きないつくりになっている。
しかし、『Ａ KITE』はその作画力の高さに付随してセックスシーンの完成度の高さもまた魅力の一つであるため、不自然な暗転を挟んであたかも家庭用ゲーム機に移植されたエロゲーが如くわけもなくセックスシーンの省略が行われるのは多少がっかりした。
シナリオについて、梅津が描きたかった少女の復讐劇に仕上がっているし、因果応報というテーマもラスト踏まえ上手く織り込まれているが、そのシナリオ自体が面白いかと問われると、まぁ普通といった感じ。
総じて、作画力が高く、戦闘描写が丁寧な因果応報もののアニメーション。「エロアニメにも関わらず」という視点で見れば言うことないが、セックスシーンの魅力が不自然にそぎ落とされており、落胆する無印ファンもいるかもしれない。
