OASIS

プレーンズのOASISのレビュー・感想・評価

プレーンズ(2013年製作の映画)
2.5
高所恐怖症の農薬散布機が世界一周レースを目指すという話。
「カーズ」のスピンオフで三部作の第一作目。
ただしピクサーは製作に関与しておらず、別会社の「ディズニートゥーン・スタジオズ」が手がけている。

もともとはビデオスルー予定だったとの事だが、観終わるとそれも納得の出来。
実質80分程度の上映時間で描かれるのはよく言えば王道、悪く言えば予定調和で面白みが無い。
一番の問題は、最初から主人公ダスティが強すぎるという点。
予選の段階で、他のレース用機を差し置いて6位に入賞するというのは明らかに主人公補正。
つまりスタートの位置からして既に真ん中当たりに居るという事なので、その後いくら練習をして勝ったとしてもそりゃそうだろうとしか思えない。
なので、最下層からの逆転というような主人公を応援しようとする要素が皆無。
よって最後まで主人公に感情移入できなかった。

師匠的な位置のキャラクターの抱える秘密にしても、その秘密を後になって明かした所でダスティが今まで練習して来たという事実は変わらないわけで、相手を信頼できない=努力が水の泡だとはならない。
一応その師匠の言葉によって高所恐怖症が乗り越えられるからその描写は無駄ではないけども、「下を向くな」だけで簡単に克服されてしまうとどうしてもアッサリし過ぎ感がある。
農薬散布機という役割の中で自分の出来る事を精一杯やる、というようなメッセージ性も薄く、ただ単に夢に憧れてそれを叶えてしまう飛行機の物語を観ているだけだった。
そしてその役割すらアッサリ捨てて結局ダスティはこれからどうしたいんだと思ってしまいました。
続編である「ファイア&レスキュー」も期待薄。
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