架空のアカウントを作り孤独な男子高校生とSNSでやりとりすることで裸の写真を入手し同級生を自殺未遂に追い込んだ少年。
青年ポルノのライブ配信サイトから青年に接触し実態を暴きニュースにするため取材し青年を救おうとする女性リポーター。
傷を癒すため夫がいながらもネットで同じ傷を抱えた男性とチャットでやりとりしたことで個人情報が流出し復讐を考える夫婦。
私たちが日々利用しているネットやSNSに潜む恐ろしさと一歩間違えると取り返しがつかないことになり誰かの人生を壊してしまう脆弱性を様々な視点から追いかけていく。
どの人も始まりはあまり考えていなくて、気軽に始まり気づいたら大事になっていたというパターンだ。
自分はきっと大丈夫という根拠のない考えや他人だから関係ないという軽い気持ちが悲劇を呼び起こす。
特に子どものネット利用は親の見えないところで行われており、遊びのつもりだったと言っては考えもつかない恐ろしいことを思いつき実際にやっていたりする。
そこで子どもが、親の愛情不足を訴えてしまうと辛くなるしどこに感情をぶつけていいか分からなくなり胸が痛い。
子どもを育て仕事を在宅に切り替え自分の中で彼のことを見ているつもりでも、息子はもっとこちらを見てと思っている。
ネットがなかったら、簡単に誰かと繋がることができない世界ならこのような事件や被害は減っていくのかもしれない。
しかし日々豊かになり何でも簡単にできるようになっていくこの社会で被害は拡大していくだろう。
胸糞の部類に入るストーリーが多いけれど自分が手にしているネットの危険性を考えるには十分な内容で観てよかった。
