シェパード大槻

ラストエンペラーのシェパード大槻のレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
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じゃあたとえば世界遺産だ重要な遺跡だ古いお城だという建物を見た時に、それが何十人何百人ひいては何千人の家であり、壮大な儀式の際にはそのだだっ広い敷地は召使で埋め尽くされ、日常、貴族の子供が駆けていたことを想像できるか?私なんて映画一本ないと想像できない。いや、ひどいのは、禁紫城がラストシーンで観光されていた時にはもうそういう実感は薄れはじめていた。
多くの物語で、少し気に食わない人でもここぞという時に助けてくれた人との間にはここぞという時に絆が顕れることには、某社会学者の、お友達を作るには誰かを助ければいいじゃないという言葉の信憑性も高まることだ。
人生あるいは時間の刹那性と地続き性の両立なんてできっこないのかしら。まさか今の惨状があのすんばらしい時代の地続き上にあるなんて信じられないってこと、あるよね。そんなこと信じられないよー。
(坂本龍一ばかかっこいい)