『グッド・フェローズ』とか『カジノ』を期待すると肩すかしを喰らうが『スカーフェイス』とタメ張る傑作だと思った。
実際デカプーはトニー・モンタナ級の演説とファック連発で彼の中でもベストアクトだろう。ヤクでラリってはいるが、彼が売るのはヤクではなく株であり、しかもそのことについてはあまり語られない。
じゃあ、何が語られるのかというと成り上がった金持ちが一体どういう風に金を使うのか？ここに3時間丸々費やされている。
スコセッシの『グッド・フェローズ』はもちろんのこと先ほどあげた『スカーフェイス』や『ブギーナイツ』『バリーリンドン』など、成り上がって堕ちていく人の映画が好きということもあって、これも嫌いなわけない。しかもこっちは堕ちていく様子すらテンションが高いのでまったくダレない。映像のテンションこそ老いを感じるが、まだまだ内容は老け込んじゃいない。御歳71歳スコセッシの若すぎる大傑作。
