広告業界の、女の熾烈な出世競争が観れるブライアン・デ・パルマ最新作。
ノオミ・ラパス、レイチェル・マクアダムス共演。
なんともいさぎの良い映画だった。
高齢の監督なのにこれだけエネルギッシュなサスペンスを撮れるなんて素晴らしい。
美女とエロ、レズ、唐突なバイオレンスとこだわりのスプリット・スクリーン演出。
ストーリー自体はシンプルで、気に入ってた上司が自分のアイデアを盗んで、やられたからやり返したら、またやり返されたという泥沼の争い。
彼氏まで奪って、おまけに後輩の可愛い子ちゃんにも好かれちゃって、どんどん逃げ場を無くして行く幸薄主人公をノオミ・ラパスが熱演。
ソダーバーグの「サイド・エフェクト」と似たり寄ったりな展開もありつつ、全観客唖然のラストで驚かせるという引きの良さが気持ちいい。
隣の夫婦はリアルに「は!?」と反応してたのが面白い。
また音楽も素晴らしく、終盤は大音量過ぎて笑ってしまうくらいにわ盛り上げすぎだよと思ってしまった。
中盤の驚異のスプリット・スクリーン長回し演出に場内騒然となっていたが、しっかり物語の伏線になっていて、なんと遊び心があるんだろうと感心した。
御大の演出を堪能した100分間でした。
@TOHOシネマズ梅田