えくえあ

V/H/S ネクストレベルのえくえあのレビュー・感想・評価

V/H/S ネクストレベル(2013年製作の映画)
4.0
POVホラーオムニバスのV/H/Sシリーズ2作目
前作と同様に忍び込んだ家でビデオテープを再生するという入れ子構造のストーリー
ちなみに今回のメインストーリーは「Tape49」
再生されるビデオは「Phase I Clinical Trails」「A Ride in The Park」「Safe Heaven」「Slumber party Alien Abduction」の4本です

メインストーリーのおもしろさ、映像の見やすさ、血糊の量など、あらゆる点が前作よりもパワーアップしており、前作のようなマニアックな作品から、普通に見ごたえのあるPOVホラーオムニバスに進化していたのは素晴らしいですね
まさにネクストレベルという感じです

一方で前作のような工夫を凝らしたPOVの可能性の研究というような側面は薄く、比較的臨場感や迫力を求めた映像が多めになっていたように感じます
どうやら「やばい状況でも撮影し続ける違和感」というPOVの問題点は近年のウェアラブルカメラの発達が解決してくれたようですね
POV自体の煮詰まりというのも感じます

そんな中でも特に発想が新しくておもしろかったのがエドゥアルド・サンチェス監督作のA Ride in The Park
いわゆるゾンビ映画なのですが、ゾンビにGoProをつけるという発想は新鮮でおもしろい
さっきまで逃げていた映像が一転して追う側の映像になるという一連の流れや、さっきまで食べてた人がむくっと起き上がって一緒に人襲ったり、しかもちゃんとガラスに映してゾンビ化した自分を見せたりするのもニクイ!ラストもいい話かつインパクトのあるカットで終わって最高です
ゾンビ好きとしてもこれ逃せない一作なんじゃないかと思います
やっぱブレアウィッチプロジェクトを世に送り出した監督なだけありますね

ちなみにこの次に再生されるギャレス・エヴァンズ監督の「Safe Heaven」も最高
カルト教団の取材にきたテレビクルーが教団の儀式の巻き添えにあう
もう血糊マシマシで、集団自殺とか、血まみれ分娩室とか、クリーチャーとか、挙句には人がモツぶちまけて爆発したり、地獄絵図です
どうやら「人民寺院」という新興宗教の事件が題材のようです
怖いですね


正直最後の宇宙人の話あたりは微妙でしたが、上記の紹介した2作品だけでも十分に見る価値はあり
メインストーリーも筋が通ってて結構おもしろかったし、1作目とは違ってエンターテイメント性が高いので全体の評価もいいですね
思った以上に満足!

次はV/H/Sファイナルインパクトです
えくえあ

えくえあ