Utopia

インターステラーのUtopiaのレビュー・感想・評価

インターステラー(2014年製作の映画)
4.1
2014/11/23
近未来のアメリカを舞台に、食糧難や環境変化で地球の危機にさらされ、人類の未来を救うために新天地を求め、NASAに見初められた主人公が宇宙へと旅立つ壮大な冒険譚。


量子論や相対性理論など、専門的用語をまくし立てるように物語は進められる。まるで膨大な情報が宇宙に浮かぶ幾多の星のようでいて、置いてけぼりをくらいそうになる。だか、実際の大きなテーマはシンプルに削ぎ落とされており、映画の軌道は長丁場を物ともせず、観客を飽きさせない飛行を続ける。

宇宙と地球での物語が織り成すように進められ、ジェシカ・チャスティンが初めて登場するシーンは時間の残酷さをペーソスに親子愛をあぶり出し、心が震えた。

星ごとにテーマが設けられているようにも思え、それぞれが絶望や裏切り、最後に希望を見た気がする。

愛というのは求めるものでもなく、また与えるものでもなく、気が付けばそこにただ存在するのだ。と思わずにはいられなかった。

宇宙を舞台にキューブリックの哲学が描かれる→『2001年宇宙の旅』

現代の最新技術を駆使し、宇宙体験をも思わせる→『ゼロ・グラビティ』
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