Kuri

インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌のKuriのレビュー・感想・評価

3.9
若きディランが存在した
60年代のグリニッジビレッジ。
今から見れば
夢みたいな場所に思えるけれど、
その場にいればそれだけじゃないことも、想像できる。

お揃いセーターの四人組コーラス隊。
軍隊所属の目新しくもないフォークシンガー。
PPMみたいなルックの毒っけのないフォークグループ。

それらに比べれば
主人公の歌う歌はずっーと魅力的に聴こえるんだけど、
どっこい世間は甘くない。

猫が可愛い系映画の最新作。
しかし、
可愛いだけじゃ駄目みたい。
猫として可愛がられるためにも
ショービス界を生き抜くためにも。

今から考えられうる圧倒的なホンモノが現れても、見向きもしないで目の前に追われてて。
でも、
世界は変わりはじめているし、
その変化の隅っこには
彼の貢献がある、かなあ?
まあ、なくは無い、かなあ?

何か成し遂げたわけじゃ無いけど確かに存在した人を
拾い上げてそこから物語を語ることが
この映画の意味だと思いました。
ヒストリーから、ヒズ ストーリーを語り直す。

"ソーシャルネットワーク"でもそうだったように、
ジャスティンティンバーレイクが皮肉な役を演じていて、深みと含みを足してる。
まったくよく引き受けるなあ、偉いなあ。
Kuri

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