Kuri

スペンサー ダイアナの決意のKuriのレビュー・感想・評価

3.6
役割をこなす、という事と
自由に生きる、という事は、
ある人にとっては同じかもしれないけれど
ある人にとっては全然違うことであって。
それが違えば違う程に"悲劇"は深まる。

ダイアナ妃の"悲劇"は
いまや誰もに共有されている歴史で、
彼女について語る時にはペッタリと張り付いてしまっています。
まるで、
彼女の名前こそが"悲劇"の代名詞のように。
そんな彼女を物語の力で救い出そう!という試みが、この作品だと思いました。

この物語に出てくる
チャールズ皇太子やエリザベス女王、
カミラ夫人といった"ダイアナ妃を追い詰めた王室権力"と思われがちな人々も
与えられた役割をこなしている、こなそうとしている人物として描かれていて。

そんな中から
ダイアナ妃が走り出す時の爽快感が
現実の出来事を超えて、心に残ります。
Kuri

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