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47RONINのprocerのレビュー・感想・評価

47RONIN(2013年製作の映画)
3.3
ラストサムライという作品は、侍という存在を見事に表現して、
日本人ではない監督があれほどまでに武士道というものを表現できるのかと
大変に感心したことは記憶に新しいと思います。
 事前情報を得ずに鑑賞したこの作品。率直に申し上げますと、
フィクションという要素をうたって作られているのはわかりますが.
あまりといえばあまりの扱いに、悔しさすら覚えます。
武士道、侍に対するあこがれはわかります。
しかし忠臣蔵という作品の表現する武士道がさっぱりわかっていません。
キャストは魁(かい)なるキアヌリーブスが主演。
本来の主役たる大石にはラスト・サムライで見事な侍を演じた真田広之。
比較してはいけませんが、トム・クルーズの「ラスト・サムライ」は
侍という地位が、一部を除いて見事に表現されていました。
あの映画を外国人が撮ったということに嬉しさとともに
あまりの見事さに悔しさすら覚えたものです。
なにせ、今まで外国人が表現したサムライ映画には、大きな勘違い
ばかりが目立つものですから。
残念ながら今回の本作は、そういう作品になってしまっていました。
 以下、多少のネタバレを含みます。ご注意ください。

 堀部保兵衛や清水一学の活躍は?
忍びに忍び、耐えに耐え、堂々と討ち入りに行った浪士は?
筆頭は菊池凛子演ずる妖怪。なぜ?
ほぼ忠実にみえたラストシーンも、ある大きな変更が台無しにしています。
日本が好きだというキアヌや、X-MENでも監督に意見したという真田広之。
近年、実に見事な侍ぶりだっただけに、残念でした。
忠臣蔵が好きだからなのかな・・・とても悔しい一本でした。
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