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鉄くず拾いの物語のcoroのレビュー・感想・評価

鉄くず拾いの物語(2013年製作の映画)
3.5
斧で車を解体していく姿がどこかアーティスティックな鉄くず拾いの人。

山村で貧しいながらも幸せに暮らしている家族。ある日身重の妻が腹痛を訴え病院に連れて行くと、流産していることが分かる。手術をしないと危険な状態だというのに、お金がないのであればもう手はないと死神のように突き放す、病院側の無慈悲で無機質な対応には憤りを越えて哀しくさえなってくる。
そんな憤りをその手に強く握りしめたまま、あらゆる手段を講じて妻を助けようと奔走する夫の姿に、やがてそっと開かれるその手に倣い、私もそっと開いてみる
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