鉄くず拾いの物語の作品情報・感想・評価

「鉄くず拾いの物語」に投稿された感想・評価

TAROU

TAROUの感想・評価

4.0
今自分が大切にしてるものが、ほんとに大事なのか疑う。
揺らぐわけじゃなくて、改まる。
愛する人を救うためにあらゆる手を尽くしていく主人公の熱意が胸を打つ。極めて現実的で感動的だ。BGMが一切ない素材感も好き。
ten47

ten47の感想・評価

3.4
超ドキュメンタリー的映画
ドラマ的な見せ方ではないアプローチが70分ぐらいの尺で丁度良かった
バイト終わり土曜の終電前の満員電車に揺られながら観るもんではなかったですね確実に。

なんか切なくなったわ。
やるせなくなったわ。

でもその後ず〜〜っとリーマンのおじさんのLINE盗み見してたら、和やかーな家族の会話してて癒されました。

まぁもうダウン系映画は電車ではやめとこう。ジャッキーチェンとかシュワちゃんにしよう。

勝手に覗いたのはすいませんでした。
実際の出来事に関わった人々が本人役となって再現した映画。
ドキュメンタリー映画ではないが、限りなくドキュメンタリーに近い「ドキュメンタリー調」の映画。
映し出されるのは、ボスニア・ヘルツェゴヴィナに住むロマ民族の家族。ヨーロッパ最大のマイノリティグループが直面している差別と貧困を訴えかける。

投棄された鉄くずを拾ったり、古い車を解体したりして鉄くずを回収業者に売り、妻と2人の幼い娘を養っている夫ナジフ。
ある日、仕事から戻ると3人目の子供を身籠っていた妻が激しい腹痛を訴えている。翌日、病院へ行くと流産と診断され、すぐに手術しないと母体が危険だと知らされる。
しかし、保険証を持っていない彼らに高額な手術費用は払えなかった。苦慮したナジフは慈善団体に助けを求めるが…。

「首が回らない」状態というか「にっちもさっちもいかない」状況というか、貧困層のどうにもならない窮状が描かれる。
社会保障制度から漏れた少数民族は、保険証がなく、手術が必要になっても到底払えない金額を請求される。そもそも郊外の寒村から都会の病院へ行くにも、愛車が壊れているので隣人に頼み込んで車を借りねばならない。手術を拒否され、腹痛を訴える妻をどうすることもできないまま、家に戻らねばならない辛さ。愛車を解体して回収業者に売っても、滞納していた電気料金を払えるほどの金しか手に入らない。なけなしの家財をまさに切り売りして当座をしのいでいる。
これを自己責任論で片付けてしまっていいのだろうか。どうやってこの貧困から抜け出せばいいのだろうか。

さらに悲劇なのは、この映画に出演したナジフ・ムイチ本人のその後だろう。
私がいまこれを書いている3ヶ月前の2018年2月、ナジフは貧困から抜け出せないまま、48歳の若さで病死した。
映画が評価され、ベルリン国際映画祭で主演男優賞を受賞してもなお、一家の暮らしは変わらなかったのである。たった一つの家族さえも救えなかったのである。表現とは、芸術とはなんなのだろう。
ナジフの死も含めて、この鉄くず拾いの「人生」を忘れてはならないと思った。



11/12 鉄くず拾いの物語 録画字幕
coro

coroの感想・評価

3.5
斧で車を解体していく姿がどこかアーティスティックに見える鉄くず拾いの人。

山村で貧しいながらも幸せに暮らしている家族。ある日身重の妻が腹痛を訴え、病院に連れて行くと流産していることが分かる。手術をしないと危険な状態だというのに、お金がないのであればもう手はないと、死神のように突き放す病院側の無慈悲で無機質な対応には憤りを越えて哀しくさえなってくる。
そんな憤りをその手に強く握りしめたまま、あらゆる手段を講じて妻を助けようと奔走する夫の姿に、やがてそっと開かれるその手に倣い、私もその手をそっと開いてみる
miyu

miyuの感想・評価

3.5
ドキュメンタリーを見ている様な映画だ…
妻が流産して、搔爬手術をしなければならない事から、この家族は苦難を抱える事になる…

何故なら、鉄屑拾いで家計を支えているから…
お金がないのだ…

妻の手術費のために、右往左往する夫…

ボスニアヘルツェゴビナの鉄屑拾いのオトコとその家族の話…

彼が命をかけた戦争後も、何の保障を受ける事が無かった…
仕方なく、鉄屑拾いで日銭を稼ぐ…

妻の為に、何度も病院へ行くが
保険証がない為 手術も断らる…
その時、道沿いに見える 工場の煙
格差を感じてしまう…

いろいろ奔走する夫の姿…
この家族を見ていると
根本的な収入を得る方法を考えないと
その場は乗り切っても
前途多難な未来が見えてきて
不安な気持ちになる…

病院に行っても
ウチの中でも
チョットした事で遊びだす子どもの
笑顔だけが救い!!
ほんと、まるでドキュメンタリーのよう。演者はすべて素人にもかかわらず、ナチュラル。見ていて腹立たしい場面もある。笑顔を絶やさない子供たちと、どうにかしたい!と奔走する父の姿。今もまだまだ問題は山積なんですね。

皆さんロマ族ってご存知ですか?
ジプシーと言われていた祖先を持つ欧州に住む人々。恥ずかしながら私はジプシーと呼ばれる人達がそんなに差別を受けている現実を全く周知していなかった。

戦時中ユダヤ人が差別を受けて沢山亡くなってるけど、ロマ族の方々もかなり差別で亡くなっていました。知らないというコトは恐い事だと、改めて想う。

フィクションではなく実話をなんと本人達が演じているという凄い映画。

実際の登場人物じゃないのはお医者さん役の2名程という。
なんかね貧しいながらに楽しい我が家。不思議なくらい自然体です。

貧しさと寒さ気持ちがさもしくなる状況。そんな中で主人公の妻は貫禄があります。体型も動作や発言も(^_^*)芝居が上手いかと言われれば微妙な部分はあると思うし
子供たちカメラ目線に時々なってるし(苦笑)

でも実際のコトだからリアリティがある。演技力より愛を感じる。

周りの人達も貧しいながらに…
協力しながら互いに支え合いながら日々を積みさねていきます。
主人公がなんとかお金を作ろうと坂を見つめるシーン。世間ではこれを無駄と呼ぶんだ。けど、目一杯の愛とやれる事をやれるだけ頑張ろうとする姿は泥臭くてカッコイイ。

こうゆう現実をみると…自分がいかに恵まれた環境で何の不快もなく幸せな生活ができる国に生まれたんだろうと…ありがたく思う。
日本という国がすごい島である事を感謝してしまうし全然関係ないかもしれないけど…なに人であるかを考えさせられた気がする。

大きな抑揚はない。
人生は小さなハプニングと不幸、
ほんの少しのラッキー。でもこれが人生の縮図かも知れません。そんな映画でした。


2014年9月 DVD鑑賞
yahhotaka

yahhotakaの感想・評価

3.5
ロマ人であること、ボスニア・ヘルチェゴビナであること、がこの映画のベースだ。珈琲を飲みながら観ていた自分が恥ずかしい。
知らない、何も知らなかった自分が恥ずかしい。

まさにドキュメンタリーの様な、生活を切り取った、いや、生活そのものの
映画。何時ものようにダニス・タノヴィッチ監督手法歩く姿を背中から録る。観ている者がまさにその後からついて行っているかの様な感じ。
村と病院を繋ぐ途中にある原発、何かの不安を表しているのか?
主演のご本人達も演技が上手、下手、を超越した日々の生活を見せてくれた
まとまりの無い感想になったけど、観て良かった映画。
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