ぶちょおファンク

嗤う分身のぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

嗤う分身(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

序盤★4.5 中盤★3.5 終盤★3

1960年代前後の古き良き時代の雰囲気、
なのに近未来っぽいレトロ・フューチャーな世界観に心わし掴み!!!!!🤩

冒頭での入館証の名前の綴り間違え、
そしてタイプライターのカチカチ音で奏でられた音楽で確信しましたが、
テリー・ギリアム監督作『未来世紀ブラジル』へのオマージュではないかっ!!!

そしてなにより特筆すべき点は音楽で、
有名どころでは坂本九「Sukiyaki(上を向いて歩こう)」や60年代の邦楽(GS グループ・サウンズ)が数曲使われていて、
それも単に西洋人が感じるオリエンタルなイメージとしてではなく、
ちゃんと日本語の歌詞の意味を理解した上で
その状況や心境に合った使い方が素晴らしいし嬉しいじゃないですかっ♪

レトロ・フューチャーな世界観では『ガタカ』も観始めに連想したんですが、
まさかの中盤ではそのオマージュ的展開に!?
ついでに『裏窓』や『ファイト・クラブ』も入っているようにも思う!(笑

中盤から終盤にかけてはかなり歪んだ展開、クローネンバーグやリンチや安部公房っぽく嫌いではないけど、
もう少し広げた風呂敷をたたんで欲しかったかな…っとは感じた。

物語のベースはドストエフスキー『分身(二重人格)』なんだそうだ。
著作の多くは有名で名前だけは知ってるけど一冊たりとて読んだことがなく😅、
ドストエフスキーの作品ってこんなに変で歪んでるんだろうか?
ちょっと興味が湧いたし、
先に出した作品や人名はやはり先人であるドストエフスキーに触発されてたりするのだろうか???

2019年184本目