こしあん

嗤う分身のこしあんのレビュー・感想・評価

嗤う分身(2013年製作の映画)
3.6
「?」がいっぱいの訳の分からない話ですが、それゆえの不思議な世界観に引き込まれます。
過去のような未来のような独特な世界、何の会社の何の仕事なのかも分からない不思議な雰囲気の職場、誰も乗ってない地下鉄、ジメッとしたアパート……。
奇妙な夢を延々と見せられているような感覚。
唐突に流れる「上を向いて歩こう」や「ブルーシャトー」などの昭和歌謡がまた奇妙でふぁっ?ってなる😮

自己肯定感が低く、孤独感や疎外感を感じていたり、こんなんじゃダメだ、でもどうしたらいいか分からない…そんなふうに現状に鬱々としたものを感じている人は、フッと沁みる何かがあるはず。
「毎日がハッピー‼️ うぇ〜い」なノリの人は【?ポカーン?】な映画かなぁ。

見た目がまるっきり同じで中身が正反対の二人を演じ分けた、ジェシー・アイゼンバーグはスゴイ。

最後まではっきりと答えは出ないのに何故か不思議な余韻を残す映画。一度も光が差すシーンがなく、ずっと暗いままなのがまたいい。
独特な世界観に浸りたい人にオススメです。
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