ヤズカシバド

それでも夜は明けるのヤズカシバドのレビュー・感想・評価

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)
3.5
観ていてとても辛くなった。確かにこれは映画で(実話を元にしてはいるけど)、この中で描かれていることが100%実際に起こったとは思えない。ただそれを考慮したとしても、あの時代の過酷さは想像することさえもできない。白人と黒人の間の差別だけではなく、黒人間の問題(差別や格差など)も描かれていたのも興味深い。ソロモンも元々は「選ばれた側」の人間だったわけだし。「明日は我が身」ってこういう時に使うんだろうな。この映画の中には、よくある「仲間の絆」も「絶対的なハッピーエンド」も存在しない。ただ一人の人間が必死に生きる様が描かれている。それはとてもグロテスクで美しい。黒人たちの歌うブルースとベネディクト・カンバーバッチが素晴らしかった。ブラッド・ピットはちょっと美味しいとこ取りすぎかな。あと、この邦題は少し頂けない。