きんゐかうし卿

モンスターアイランドのきんゐかうし卿のネタバレレビュー・内容・結末

モンスターアイランド(2004年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

 





『進行するほどにおバカ感が急加速』

自宅にて何度目かの鑑賞。米国のTV用ムービーでコメディタッチのパニック・アドベンチャー。獣の様な咆哮を放つ巨大昆虫軍、一撃で倒されるアカアリ達は強いんだか弱いんだか。ツルツルしたハリボテ感満載だが、その殆どが最早伝統芸の域に達したコマ撮り(ストップモーション・アニメ)である。飛び立った“女王”アリの顛末があやふやだったのは残念。突如出現する“ブルース”と呼ばれる極端なX脚の半魚人“ピラニアマン”は、恐らく餌無しの釣り針に喰らい附く程の空腹。中盤以降の間延びした展開も戴けないが、嫌いになれない。60/100点。

・全体にポップな仕上がりで、さながらミュージックPVを観ている様な気分に陥る。テンポ良い滑り出しとは裏腹にクライマックスへ近附くにつれ、箱庭感一杯の船及び火山のシーンへとドンドン失速し、おバカ感が一挙に増す。

・このテのには必ず登場する季節を問わず長髪にニット帽を被ったムードメーカー、J.マクラウドの“スタック”がとても好かった(底抜けに明るいハイテンションな女性版“スタック”と云えるドングリまなこの“ジェン・クルーガー”のC.シモンズもgood!)反面、容姿を含め“ジョシュ・クルーガー”を演じるD.レタールが好きになれず大きなマイナスポイント。

・何故か「行動」に取り憑かれた意識高い系のヒロイン“マディ”には、他作を観ても常にローライズを穿いているイメージのある贔屓のM.E.ウィンステッド、キャリア初期の姿態が拝める。A.ウェストの少々イカレた陸軍“XB27マイナス”駐屯地の原子力局員“ハリーハウゼン”博士の役名は巨大昆虫の動きを観る迄もなく、かの大御所から拝借しているのだろう。C.エレクトラ、("Alani 'La La' Vazquez"とクレジットされた)L.L.アンソニー、N.カーター等々が自身として出演している。

・ラスト前の主要キャスト紹介には、演者名無しの儘、アリの“The Queen”、“ピラニアマン”、カマキリの“ Ms. Mantis”・“Mr. Mantis”、アリの“The Soldier”、クモの“The Spider”、カブトガニの遺伝子を持つ(意味不明な存在である)菌類“Rudy”(以上、紹介され順)と続いた後、C.エレクトラの(このテの作のお約束でもある)NGシーンとなり、劇中でも登場した彼女の「Jungle Fever」と云うナンバー(劇中と全く同じ映像の再録)と共にエンドロールが流れる。

・鑑賞日:2019年5月6日(月・振替休日)