鰯

百瀬、こっちを向いて。の鰯のレビュー・感想・評価

百瀬、こっちを向いて。(2013年製作の映画)
1.7
唯一の良心たなべくん

母校での公演のため帰省した新人作家の相原。駅前で高校の時の先輩、神林と出会い、15年前の「嘘」が蘇る。

このジャンルの映画を観ないもので評価に迷ったのですが、ものすごく正直にいうと「気持ち悪い」と思ってしまいました。ライティングが個性的すぎて現実感のない百瀬(早見あかり)の映し方とか、脚の写し方とか、15年間で1mmも変化しなくてずっと卑怯な相原とか、あらゆる要素が受け入れがたい。奥手な男の理想を押し付けているように感じてきつかったです。それと、劇中でしばしば登場する「馬鹿」という言葉が浮いて聞こえて、違和感ありまくりでした。
物語の切り取り方にも違和感。相原が作家となった経緯や著作の「初恋」の内容とか掘り下げる余地がありそうなのに、なぜそこに行かない。各人の家族構成を微妙に盛り込みながらどこもおまけっぽくて消化不良。

この映画が何とか観てられるのは、たなべくんが最高だから。彼がいなければ観てられなかった。
石橋杏奈さんの雰囲気とあのキャラはよくあっていたと思います。
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