肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

アバウト・タイム 愛おしい時間についての肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

4.1
タイムトラベルものだとしたら、SFの妙味を期待してしまいがちで、その点でいうと「恋はデジャ・ブ」の方が優れているとも感じられる。
しかしだ、あくまでタイムトラベルをスパイスとしての味付けとした人間ドラマと考えるなら大分感慨深いものを落としてくれるドラマだと感じることができた。

また、そのタイムトラベル方法もいとも簡単で、ある条件において以外には何度だって持ちいることができる"特技"ともとれるような気軽さである。そんなことからも、あくまでタイムトラベルは秘技や主眼のテーマでもなく"タイムトラベルを通して人生に何が見えるか"かがテーマで変わった"視点"としてとるができる人間ドラマであった。

主役カップルの配役も見事だし、いやいや、既にラブラブじゃねーか…そんなにタイムトラベル使うような梃子の入れようもないんじゃねーか。なんだこのラブラブっぷり…と腰を抜かしそうな甘々なカップル間であった(笑)この運命のような出来上がった感じもテーマとして重要な主題でもあると思います。


以外※ネタバレ・解釈※
タイムトラベルがスパイスと言ったのはいわゆる"おまけ"で万能感をもたらすでもなく、ここぞというピンチをくぐり抜けたり、救うでもなく、神様に与えられたちょっとした"裏ワザ"程度の意味合いの持たせ方が非常に効いていたなと。
タイムトラベルの能力は人生において余裕を持たせるもの。覚悟を決める期間(余裕)を与えてくれるもの。劇中の台詞に出た「凡庸で非凡な人生になる秘訣」振り返り凡庸で退屈な日を幸せな日と"感じる"チャンスたるスパイスを与える能力と感じました。
そうなると、我々はタイムトラベルなど当然持つことのできない特殊能力だが、その使い方は誰でも努力次第で似たものへと変換できるチャンスが溢れているんじゃないかと。タイムトラベルの能力をあくまで日常にちょっと活かせる他愛のない、しかし貴重な考え方に最後に落とし込んだのが、この物語の脚本の妙味だとホクホクで感じることができました。

なんだ、早くカップル成立して結ばれるじゃないか。飽きるぞこれ…という不安をラブストーリーではなく、家族、人生の秘訣とヒューマンストーリーに成し得たのは満足度が高かったです。