フライ

ジョバンニの島のフライのレビュー・感想・評価

ジョバンニの島(2014年製作の映画)
3.7
戦後北方領土での残酷な実話を交えながら展開するストーリーは、日本人には辛い内容も多いが、全く知らなかった事が分かるし、悲惨さを含め知っておくべきにも思えたアニメ作品
北方四島の1つ色丹島に住む兄弟と、宮沢賢治の銀河鉄道の夜を通して進んで行く、戦後ソ連に進駐される悲しいストーリーだが、色々な感情の湧くアニメ映画だった。ソ連軍に進駐されてからの悲惨すぎる実話は色々と耳にしていたが、両国の子供が同じ学校内で勉強していた事や、交流があった事は知らなかっただけに驚いた。何より悲惨な事実や悲しい内容はあるものの、明るい未来を感じさせるラストは希望も感じた作品だった。
北方領土問題は残念ながら人口減少や不感症社会の今の日本にプラス要素は見いだせないだけに、こう言った作品を見て多くの人が携わる事が大切に思えた。そしてこの作品を見て、日本だけではなく両国にとって最良の答えがいつか見つかる事を心から願える映画だった。
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