これ迄の作品同様、相変わらずクオリティーの高い映像と、秀逸なストーリーで、最高に楽しめたアニメ映画。
バラエティーに富んだドラゴンと美しい飛行シーンには、心擽られるものがあったし、ラスト究極の選択と決断には痺れた。
前作でリーダーとなったヒックは、相棒のドラゴン トゥースや仲間のアスティ達と共に、ドラゴンハンター達からドラゴン救出に奮闘していた。そして捕らえられたドラゴンを自分達バイキングが住む島、バーク島に連れてきて自由に住まわせていた。ヒックは楽観的に見ていたが、狭い島では増えすぎたドラゴン達と人間の間に問題が起きたり、ドラゴンハンター達との争いを危惧する者も。
そんな時ドラゴンハンター達の元に、凶暴なドラゴン殺しのグリメルが現れ、彼らに雇われる。そこにはトゥースと同じ種のドラゴンで白いメスのナイトヒューリーが囚われておりグリメルは、悪事を巡らしていた。
ヒックは、幼い時亡き父から聞いたドラゴンの聖地の話を思い出していた。いつかドラゴンと人が争わない世界を作ると言う夢と共に。その話を仲間でもあり婚約者のアスティに話すが、現実的ではないと窘められてしまい、悩むヒック。そこにメスのナイトヒューリーが現れ、更にトゥースを捕まえる罠をヒックは見つけ驚く。その夜ドラゴンハンターのグリメルが凶暴なドラゴンと共に現れ、ヒックは手も足も出ないまま、「翌日ドラゴンを奪う」とグリメルは予告し島を滅茶苦茶にして去ってしまう。ヒックは全島民を集め会議をするが、混乱する中、アスティの助言も有りドラゴンの聖地を探す旅を決意するのだが…
前作で絶滅したとされていたドラゴン ナイトヒューリーやその元凶とされるグリメルの出現など、これ迄観てきたストーリーを踏襲し、一層胸熱にさせる内容は見ていてとてもワクワクするものを感じさせてくれた。特に父親のドラゴンの聖地の話や、身勝手なドラゴンハンター達も重なり感情移入させる展開は、作品としての面白さを倍増させていた。そこに大人になったヒックとアスティの恋バナや、トゥースとメスのドラゴンとの恋の展開が上手く噛み合って行くので、作品としての秀逸さを感じた。
終盤の決断は、ヒック達のドラゴンへの矛盾した行動を全て打ち消す決断なだけに、感動してしまった。
当然本作の真骨頂でもあるクオリティーの高い美しい映像と、ドラゴンの飛行シーンには心惹かれる素晴らしさがあり、そこに感動的なストーリーも重なり心情を揺さぶられ観ていてとても気持ちよかった。特にドラゴンの聖地は一見の価値有り!
シリーズ作品ならではの面白さは勿論だが、単なるアニメとして片付けられないストーリーの秀逸さや、驚く程美しい映像など大人から子供まで気兼ねなく楽しめる素晴らしさが。本作をいきなり観てもそれなりに楽しめるとは思えるが、芯から楽しみたければ、当然一作目からどうぞ。
個人的にはCGの凄まじさを目を凝らして見ると言うのも一つの楽しみ方に思えた。
こう言う映画は最後ニヤニヤしちゃうハッピーエンドが有るから最高!