王道回帰というよりは
"プリンセスと魔法のキス"から"アナ雪"を踏まえての作品だと思いました。
とくに"アナ雪"短編から始まって、
最後に"ありのままの"自分を愛してくれるかを問いかけるっていう興行形態からして
世界に広がった"アナ雪"層を取りこぼさずに、
スタンダードの形に落とし込んで拡げてこうって試みが見えて、
しかもかなりうまくいってて。
ディズニー恐るべし、と震えましたよ。
作品としては
画面全体がまるで絵画を眺めているように美しくて惹きつけられました。
主人公シンデレラが屋根裏部屋の窓際に佇む姿は、フェルメールの絵画を見るようで、少しの暗さを讃えながら素晴らしく美しかったなあ。
映画全体を品良く仕上げる手腕は流石。
たださ、
ガラスの靴を屋根裏部屋で見つけてからの終盤への展開がひどく不自然に思えて、そこからの"ありのまま"への展開に乗り切れなかったのが、残念でした。
