銀幕短評(#593)
「花咲くころ」
2013年、ジョージア。1時間42分。
総合評価 81点。
どうして、みんなこんなに不機嫌なのでしょうか? 人生をぜんぜん楽しめていないですね。
国がある、時代がある、性別がある。そのときどきで、そのひとひとで、じぶんの社会的な あるいは個人的な生きざまは、おおきく左右されてくる。自力ではなかなか影響をおよぼすことのできないへだたり。それが彼たち彼女たちを あれほど不機嫌な顔にしているのですね。
「ダンサー そして私たちは踊った」80点 という すてきなジョージア映画がありますが、この映画でも 彼女の流れるようなダンスがすばらしい。息をのむ。こころにわき起こる感情を、ことばに乗せられない思いを、それを からだのうごきは どこまでも雄弁にかたる。
おとこが女性をさげすむ社会を この地上から根絶する必要があるのは むろんのことですが。
「性差別について」を、「プロミシング・ヤング・ウーマン」の回で書きました。