『帰ってきたドラえもん』『のび太の結婚前夜』や第1話等さまざまなエピソードを再構成し、一本の映画に纏めたドラえもんとしては初の3Dアニメーション作品。
昔それらのエピソードをのぶ代ドラえもんで見た人達も、今回初めて見る子供達も楽しめるように配慮されていて、3Dにさえ慣れてしまえばとても見やすい。
刷り込みたまごのエピソードはのび太のあまりに安直すぎる行動に若干恐怖を覚えなくもないが、こういった安直な道具の使用が巻き起こすドタバタがドラえもん本来の物語構成であるから、今に始まった事ではない。
ただ、3Dアニメによるリアル感と一本の映画という短い尺の中でなんとしてもしずかちゃんと結婚しようとする為、やや強引すぎるのび太が怖く見えてしまうのだろう。
ともあれ、もしドラえもんを知らない人が居たら気軽に触れられる作品として、本作は充分に機能している。
エンドロールの演出は、もしかすると劇中でののび太やジャイアンやスネ夫達の非道な行動への印象を和らげる為の施策なのかもしれない。
