せんきち

イコライザーのせんきちのレビュー・感想・評価

イコライザー(2014年製作の映画)
4.0
デンゼル・ワシントン主演の「舐めてた奴が殺人マシーン(命名ギンティ小林)」ものの傑作。

元CIA工作員にして現ホームセンターのベテラン職員ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)さんが街の許せぬ悪をぶっ殺す映画。不眠症のマッコールさんはダイナーで毎夜読書しにいく。そこで知り合った娼婦(クロエ・グレース・モレッツ)と仲良くなる。彼女を足抜けさせたいと貯金をはたいてマフィアに交渉にいくも断られる。スイッチの入ったマッコールさんはその場にいたマフィアを全員殺害!面子を潰された本部のロシアンマフィアから刺客が来て、抗争は大きくなっていく...がマッコールさんは無敵。次々と襲い来る刺客を返り討ちにし、最終的にはロシアまで行ってボスを殺害し組織を全滅させるのでありました。


これで物語の全てなのだが、バカ映画にしか見えない。テレ東の午後ローが似合いそうだ。しかし、これが少し格調高くみえてしまう不思議。実は最初の30分は事件が起きない。地味で仕事の出来るホームセンター職員の日常と娼婦の友情を丁寧に描いている。ここが大事だ。マッコールさんの読む本の内容自体が彼のこの後の人生を示唆していたり、マッコールさん自体が静かに狂っていることもはっきり分かる。マッコールさんは戦闘能力が超高いトラヴィス(「タクシードライバー」)なのだ。おお、超危険。

後、面白いのはマッコールさんの戦闘シーンがどんどん短くなってくとこ。もう分かるでしょとばかりに省力していく。笑ったのはマフィアのタンカーを数カットで爆破してたところ!爆笑したわ。

許せぬ悪を殺す...とイコライザーは必殺シリーズみたいなコンセプトだが、正義のために人を殺す様な奴は狂っているという主張も内包している。初期必殺シリーズでもあった狂った主人公達の独善というやつだ。とにかく面白かったので是非シリーズ化していただきたい。
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