emily

正しく生きるのemilyのレビュー・感想・評価

正しく生きる(2013年製作の映画)
3.1
とある大きな災害をきっかけに、美術大学で教える柳田周は放射線物質を使ったオブジェを作っていた。柳田の生徒で彼ににオブジェを粉々にされたサクラは執拗に彼に執着し始める。娘と一緒に夫を捨ててやり直そうと町を出たいつかは、娘にDV。少年院を脱走した三人衆。一人は姉を探し求め、一人は恋人の流産の事実を知り、ナイフを突きつける。柳田の家の前でガイガーカウンターが激しく反応する・・

プロの俳優と京都造形芸術大学映画学科俳優コースの学生たちが交わり、クロスし合う群集劇を繰り広げる。柳田周演じる岸部一徳は死を目前にした初老の男で、放射線物質を使ったオブジェを作っている。その一角でほかの人の生活が交差する弁当を食べている。社会的な問題をふんだんに盛り込んで、観客に見せつける、それぞれ災害により自らが選んだ選択の人生。
そうして今この世界で「正しく生きる」とはどうゆう事なのかと、大きなテーマを投げかけてくる。

それぞれがもがく中で愛を求め、日々葛藤している。正しく生きるという問いの答えは、人生が終わってみないとわからない。しかし、自分が正しいと思う道が、その時には一番正しい生き方なんだろう。
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