J四郎

トランスフォーマー/ロストエイジのJ四郎のレビュー・感想・評価

3.6
シリーズ第四作目。
俺はもう撮らねぇよ!って三作目あたりから言ってたベイだが、結局は五作目も担当してるやん。
という事で、「最後の騎士王」前に復習のため再度の鑑賞。

あ、もし興味があって、このシリーズに挑戦したい!って方がいたら、一作目をまず観て判断した方が良いです。
これとか最新作(まだ観てないけど大体は想像がつく)から入ると、なんじゃこりゃあ!と叫びたくなりますので。

三作目から大きく変わった点として、主人公がマーク・ウォールバーグ演じる大人のオヤジになった事。
前作までの童貞臭漂うサム坊やとは全然違うので、ドラマパートの雰囲気がガラリと変わってしまっている。
マーク・ウォールバーグ力もあって、オプティマスとも対等以上に渡り合っていますな。後半は宇宙船でいいオモチャを見つけて大活躍します。てか、お前、オートボットよか強いんちゃう?
という事で、前作までの人間側の登場人物は誰ひとり出てきません。

でも、この人は未だに夢を捨てられないガラクタオヤジで、ある意味サム坊やより始末が悪いかもしれない。
娘のセクシーJKと、そのレーサー彼氏を引き連れて、愉快なロボットたちと破壊にまみれた中国旅行をするお話。
ストーリーはオマケみたいなもんなので期待しないように。

トランスフォーマー側はオプティマス・プライムが登場するのは当たり前として、バンブルビーくらいしか再登場しません。
一応、前作までのキャラも出るには出るけど信じられんくらい酷い扱いに遭ってしまう。あいつら玩具が売れんかったんかな?
例の宿敵も一応出るけど、今回の強敵はロックダウンという賞金稼ぎ。こいつは中々カッコ良いし、存在感あったのにちょっと勿体ないかも。

オートボット側にも新登場キャラが何体かおります。
ドリフトってサムライもどきのヤツは声が渡辺謙。少しだけヘリに変形していたのでトリプルチェンジャーの模様。
昔のアニメでは可愛らしいジープだったのに、軍用トラックから変形するハウンド。いかつい軍人風のオッサンロボで、コイツの声はジョン・グッドマンが演じている。
こいつら一応、正義のロボ設定なのに相変らず言葉も素行も超暴力的。

さらに終盤になって唐突に登場する恐竜ロボ軍団。
これは初代アニメにも登場していたダイノボットって連中で、Tレックス風のヤツはグリムロックって言います。
アニメでは愛嬌のあるヤツらだったのに、今作では言葉をしゃべらないしメッチャ凶悪で凶暴そのもの。扱いもアレなんで、ハズブロが玩具を売るために捻じ込んだキャラ達じゃないかな~と邪推してしまう。

マイケル・ベイだけに今回も派手な大破壊シーンの連続!
さりげなく残虐シーンが組み込まれてるし、ロボットを使ったスプラッターも相変わらず。
オプティマスの顔面破壊大帝っぷりも健在です。(注:リベンジあたりから、このお方はディセプティコンの顔を狙ってぶっ壊すので、ファンの間からはこう呼ばれている)
三作目の時もそうだったけど、濃厚な破壊シーンが連続するので終盤になるともう腹いっぱいになる。時間も長すぎるんよな。

印象として、ベイのやりたいシーンだけを繋いだ映画って感じかな?
ストーリーやシーンの整合性なんぞ無茶苦茶で、俺に続編なんぞ撮らせるとこうなるぜぇ!って事なのか。冒頭シーンで皮肉言わせてたしな。
映画ってより、ミュージックビデオに近いノリかも。
相変らず映像はカッコ良いし、クソ高い車の爆走シーン、爆発シーンは見てて楽しいけどねぇ。

あと今回2Dのブルーレイで観て気付いた事は、この映画って3Dありきで作ってんちゃうか?ってところ。
2DではCGが変に不自然な部分が結構目立った。
うーん。そういう意味では3D前提のアトラクションなのかも知れん。

僕みたいな酔狂なファン以外は三作目までで卒業した方がよいのかも知れませんな。
J四郎

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