JunIwaoka

フルートベール駅でのJunIwaokaのレビュー・感想・評価

フルートベール駅で(2013年製作の映画)
3.5
(原題:Fruitvale Station)
2014.3.21 @ ヒューマントラストシネマ 有楽町

ただの理不尽な暴力だった。
人種差別の偏見や、横暴さに対する怒りによる異様な緊迫感は、一発の銃声によって破られる。その場に居合わせた人が撮った携帯電話の動画の生々しさに、冒頭から胸が締め付けられ涙が堪えられなかった。これは運命を変えることが出来ない22歳の青年の事実に基づくストーリー。
亡くなる日の朝、恋人とのいざこや、娘との幸せな時間、家族との団欒、友達との馬鹿騒ぎ。ときに救いのないことをしてしまう男であるにしても、日本に産まれていてもなんら変わらない愛情に満ちた一日じゃないか。悲惨な運命に祈りは届かない。その悲しさと虚しさをただただ問いかける。
JunIwaoka

JunIwaoka