JunIwaokaさんの映画レビュー・感想・評価

JunIwaoka

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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

「わたしには母性がないの」という強烈な一言が胸に残る。きっとそんなことはないはずだよ。
バケーションのムービーでありながら、2人の娘を残して家を出た過去の後ろめたさがフラッシュバックして、育児を終え、
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

4.5

ある家庭が崩壊し、その罪に嘆き苦しんだ末に赦すことで再生する話。映画で描かれる宗教的なテーマはどうしても理解できないものと遠ざけてしまうが、青春映画のようなテンションではじまり、2010年代の曲とリン>>続きを読む

ラストレター(2020年製作の映画)

4.0

大好きだった頃の岩井俊二 is Back!! と言うのが率直な感想。PiCNiCやLove Letter、4月物語を観て、その繊細さと美しさに胸を撃たれたときからだいぶ月日が経ってしまったせいで、前作>>続きを読む

マーダー・ミステリー(2018年製作の映画)

3.0

去年は例年と比較すると1/3の本数しか映画を観れなかったから、見逃してしまった作品が多く、アメリカで最も再生回数が多かったというこちらを。
友人曰く、アメリカン・ナンバーワン・コメディアンであるアダム
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ダウントン・アビー(2019年製作の映画)

3.0

Twitterのフォローしている方たちがこぞって公開初日に観に行ってたので、話題作チェックし損ねていた!と思ったら、長く続くテレビドラマシリーズだったとは知らず。なのでまったく事前知識なしに観た。>>続きを読む

Never Goin' Back ネバー・ゴーイン・バック(2018年製作の映画)

4.2

A24の作品にますます目が離せなくなるね。
「Florida Project」のような不遇な貧困世代の若者へ贈るエールで、小規模ながら魅力的な映画だった。決して自分たちだけのせいじゃないのに辛い立場に
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ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)

3.5

新年早々なので楽しい映画をっと思って観たら痛快だった。

90年代のメグ・ライアン(劇中ではジュリア・ロバーツだが)が席巻していたラブコメは、当時観ていないといけないもののようだったし、ああいう生き方
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パドルトン(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

人の一生なんて僕らが思っているよりもずっと呆気ないものかもしれない。当たり前のように毎日顔を合わせていた人が、ある日突然会えなくなってしまうのことがあるんだと実感したのは12月。お別れを言ないままだっ>>続きを読む

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)

4.0

2019年の忘れもの。

一見チープなポスターのビジュアルにいい意味で期待を裏切られた。ラブコメディで「君は特別な人ではない」というセリフが印象的で、とても大きな意味がある。それは排他的な社会へ傾倒し
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ロニートとエスティ 彼女たちの選択(2017年製作の映画)

3.5

原題:Disobedience

A Fantastic Womanでオスカーの外国語映画賞を受賞した監督の最新作が、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスが濃厚なキスをしているのを予告で観て楽
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アサシネーション・ネーション(2018年製作の映画)

4.0

原題:Assassination Nation

とんでも映画なのは間違いないが、例えば性的暴力の被害者が、暴力を誘発させるような格好をしていたことも悪いと非難されてしまう不可解な理論がまかり通る世の
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スケート・キッチン(2018年製作の映画)

4.5

青春。そうなんだよ、、これなんだよー。馬鹿げているんだけど輝かしくて、これこそ僕にとって完璧に近い青春映画。
陰鬱とした10代後半だったけど、今ならあのときに戻りたいと強く思わせる。

Skate K
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.5

友人のゴリ押しによりあまり観ないアニメを。

うる星やつらは世代じゃないけど、姉が好きだったので、なんとなくのイメージはあったが、覆すくらいの押井守の感性が前面に出ていてぶっ飛んでいた。。これ2000
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.5

原題:Ant-Man and the Wasp

次に続けるストーリーとして書かれていたので、だいぶサイエンスティックに話が展開し、前作の方が面白かったけど、彼(ポール・ラッド)がああやって世界を救う
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ワイルドライフ(2018年製作の映画)

4.8

原題:Wildlife

ポール・ダノ初監督作というだけで期待せざるを得ないのに、ゾーイ・カザンとのアカデミックカップルによる脚本と、キャリー・マリガンとジェイク・ギレンホールの大好きな実力派の主演も
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アリー/ スター誕生(2018年製作の映画)

3.0

原題:A Star Is Born

長い!90分くらいのつもりで観に行ったら120分以上あんのと、分かりやすい伏線に途中で飽きてしまった。それでもまぁ予告編観たときに危惧したブラッドリー・クーパーの
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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

4.0

2017.10. 1 @ iTunes Store On Demand

一見ただのラブコメのようなポスターなのに評価が高くて気になっていたら、主演のパキスタン人コメディアンであるクメイルの実体験で、
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.5

2017.4.8 @ ヒューマントラストシネマ渋谷

成熟した資本主義に疲弊してしまった社会にいると、その社会の外側で自給自足して生きることほど、豊かな暮らしはないんじゃないかと思うときがある。いまの
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マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ(2015年製作の映画)

3.5

2017.1.22 @ 新宿ピカデリー

黙々と歩くマギーの後ろ姿が語る強さ。それは誰かを自分のこと以上に支える母性の強さで、家庭の中で男はどうしてここまで成り下がってしまうものなの。。幼児が母親にす
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転校生(2015年製作の映画)

4.5

2017.1.22 @ My French Film Festival

学校でしか生きていく場所がない学生にとってその小さな世界に居場所がないことは耐え難く辛いよね。転校してきた田舎者だったり、太っ
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.0

2017.1.21 @ My French Film Festival

‪夏の日差し、歩く街角、たわいもない会話、フィルムの質感。あまりにもロメールすぎるけれど、これはこれでよかったな。拭えない喪失
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ネオン・デーモン(2016年製作の映画)

4.5

2017.1.14 @ TOHOシネマズ六本木ヒルズ

あどけなさ残る生まれもつ美しさは、野心とともに人の欲に消費されることで、魅了させながらも、汚れていき、若さとともに失われてしまう。永遠に不変的な
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アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場(2015年製作の映画)

3.0

2017.1.6 @ TOHOシネマズ・シャンテ

数年前だったら絶賛してたかもしれないけど、もうこういった映画への評価は難しい。第三世界における危険勢力への武力行使に対し、批判を持ちながら判断の正当
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パリ、ピガール広場(2016年製作の映画)

4.5

2016.10.29 @ 第29回東京国際映画祭

観光客が知る華々しいパリではなく、フランス映画が描く陰鬱としたパリでもない。そこに生きる彼らが目にするありのままのパリ歓楽街、ピガール広場。ヒップホ
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.6

2016.10.29 @ 第29回東京国際映画祭

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の作品でまさか感動にも近い感情に心揺さぶられるとは思わなかった。特に原作が映像化が難しいとされる有名なSF小説と聞いて、この
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誕生のゆくえ(2016年製作の映画)

3.0

2016.10.28 @ 第29回東京国際映画祭

ありふれた夫婦の会話の応報がやがてスリリングに展開する濃厚なドラマというと、ここ数年のイランを代表とする特徴的な映画。真綿で締めつけるような緊張感や
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ビッグ・ビッグ・ワールド(2016年製作の映画)

4.5

2016.10.29 @ 第29回東京国際映画祭

朦朧とした意識のズルハが夢想する大きな世界。それがもし物質的に満たされた世界だとしたら、そこに平穏はあるのかな?不遇な出生により帰る家を持たない二人
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ノクトラマ/夜行少年たち(2016年製作の映画)

4.7

2016.10.27 @ 第29回東京国際映画祭

緊張した面持ちの若者たちがパリの街を行き交う。彼らが感情を見せるのはすれ違う際の僅かな目配せで、いったいなに者で、なんのために行動に移そうとしている
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湯を沸かすほどの熱い愛(2016年製作の映画)

4.6

2016.10.27 @ 第29回東京国際映画祭

わざわざTIFFで観る必要もないんだけど、このダサいくらい直球なタイトルが母親の愛情のことと知ったとき、早く観たくてたまらなかった。これ以上に勝る愛
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リトル・メン(2016年製作の映画)

4.0

2016.10.26 @ 第29回東京国際映画祭

青春映画を観てて辛くなるのは、あの頃のトキメキや輝きはもう二度と取り戻すことが出来ないことを知らしめるから。しかしこの映画の若さとは、親によって振り
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7分間(2016年製作の映画)

4.0

2016.10.26 @ 第29回東京国際映画祭

ギリシャの次に破綻すると言われるイタリア。停滞する経済の中で統廃合され、新経営陣から雇用の保証を"7分"という要求を条件に迫られる。日本でいう労働組
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オーバー・フェンス(2016年製作の映画)

3.0

2016.9.22 @ テアトル新宿

悲観的に始まるここ数年の邦画苦手なんだよな。
狂っているのは社会か?社会に適応出来ない個人なのか?いまは僕らの親世代のように慎ましく勤勉に働けば幸せでいられるよ
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怒り(2016年製作の映画)

4.0

2016.9.14 @ ジャパンプレミア

面白かった。近年の邦画がテーマとする閉塞感を悲観せずに描きながら、現代社会の中で見失いそうになる感情を体温が伝わるように生々しく感じられるから。きっと原作が
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イレブン・ミニッツ(2015年製作の映画)

4.0

2016.9.10 @ ヒューマントラストシネマ 渋谷

11分。11人。これを書いている9月11日が痛ましい記憶が残る日であり、11という不穏な数字に宿命づけられ翻弄される人たちのアンサンブル。到達
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FAKE(2016年製作の映画)

1.0

2016.7.3 @ ユーロスペース

テレビや新聞を見なくなって久しいからゴーストライター騒動を知らなかった。映画を観て新垣隆の顔に見覚えがあったから、ただこの騒動に関心がなかっただけだろう。
話題
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5時から7時の恋人カンケイ(2014年製作の映画)

4.5

2016.7.2 @ iTunes Store On Demand

倫理的に言ったら手放しで素晴らしいなんて言うことの出来ないラブストーリーだけど、グッと胸をこみ上げる切なさと清々しい余韻が残る素晴
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