JunIwaoka

ロニートとエスティ 彼女たちの選択のJunIwaokaのレビュー・感想・評価

3.5
原題:Disobedience

A Fantastic Womanでオスカーの外国語映画賞を受賞した監督の最新作が、レイチェル・ワイズとレイチェル・マクアダムスが濃厚なキスをしているのを予告で観て楽しみにしていた1本。だけど重いトーンに気分が合わずしばらく放置してしまって、そして1年で最も寒いこの季節に観るのにふさわしい映画だった。

敬虔なユダヤ教のコミュニティに生まれ、ラビである父親から自由を求めて逃げるようにして家を出た女性と、そこで暮らす親友の女性が再び出会うお話。
最近でいうとBig Sickにも似た、価値観が多様化する中、世代間の価値観のギャップをテーマにした映画。みんなそれぞれ違う人間だって言う当たり前のことを理解するがいかに難しいことか。そして理解されなくても尊重できることがいかに素晴らしいことか思い知らされる。宗教だったり家庭だったり、企業もそうだけど、共同体の価値観を信じればよかったかもしれない時代はいい時代だったかもしれない。だからこそ、いい時代に信じてたことが間違っていたかもしれないと気がつくことは素晴らしいことだと思うよ。
冬というのは死の季節で、まるでそんな冬を越すような暖かさがあってよかった。
JunIwaoka

JunIwaoka