純

マッドマックス 怒りのデス・ロードの純のレビュー・感想・評価

3.9
What a lovely day! まじで2時間爆発しかしてない(笑)まともな台詞なんて全然ないし、本当に何じゃこりゃって感じの映画。でも常に興奮状態なのに疲れずに観られるんだからすごいわ。

そもそもわたしがこの種の映画を観たこと自体衝撃(笑)いつもはストーリー重視で映画チョイスするし、初めはこれ面白くなさそうって思ってたんだけど、あまりに評判良いから興味本位で観に行っちゃったんだよね。ストーリーラインは超シンプル!行って帰る!それだけ!砂漠の中をひたすらカーチェイス!そしてひたすら爆発爆発爆発、ときどきギター!(笑)もう本当に狂ってた。激しいし休みないしもう何なのって感じ。

私個人としては赤いギター野郎が相当ツボでこの人がスクリーンに現れるだけで笑った。何あれ(笑)彼といい太鼓叩く奴らといい、何でこんなん戦いに連れて行くんってつっこむしかないし(応援団的な役割なんだろうけどね)、いや待って何その攻撃って言いたくなるくらいたまに戦い方が馬鹿すぎた。だってそもそも油不足してるのに何で車使いまくってるの(笑)あの改造車のガソリン使用量とてつもなさそうなんだけど(笑)でも突き抜けた間抜け感もこの映画の魅力のひとつだと思う。

舞台設定を考えるといろいろ深い気はするけどね。今より先の時代で油と水が不足する荒廃している砂漠地帯は私たちに警鐘を鳴らしているようにもとれるし、支配者であるイモータン・ジョーは女たちを子どもを産み乳を提供する機械みたいに扱ってて、人権とか女性の立場とかを考えさせられるよね。ジョーに刃向かうのも女性のフュリオサだし。世界を支配するのは力じゃないっていうよくあるテーマにフェミニズムもぶちこんでるのかな。

とにかく独特な世界観なんだけど、観客に理解しやすい要素がいっぱいあると思った。人間って断片的な物事を繋いで一貫性のあるものにできる能力があると思うんだけど、それ活用しまくり!って感じ。Witness me!って叫んでシューッてする宗教じみた儀式だとかを観てると、この世紀末の実態がなんとなくわかってくるから、上手く作られてるんだなあと思う。Witness me!に関しては、始めは嫌なイメージだったんだけど最後は重く受け止められたし、本当に上手く引き込んでるな〜って感じた。

中身はないようであって、とりあえず爆発とギターと美女って感じのmad maxな1本だったね。意外とすきだった!面白かった!(笑)I live, I die, I live again!
純