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バイオハザード:ザ・ファイナルのTSのレビュー・感想・評価

3.5
【全てやりきった】75点
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監督:ポール・W・S・アンダーソン
製作国:アメリカ
ジャンル:ホラー・アクション
収録時間:107分
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フリーパス映画第10弾。
四年ぶりの新作にして最終章。15年にも及んだ息の長いシリーズもいよいよ完結であります。そして今シリーズは唯一、全て映画館で見てるシリーズでもあり、ゲームファンでもあるため内容はともかく楽しみにしていました。結論から申し上げると、決して悪くはないが、最後にしてはやや物足りないという印象です。

人類滅亡寸前の地球。アリスが目を覚ました時、そこには荒廃したワシントン・D・Cが広がっていた。何とか乗れる車を動かし廃墟を訪れたのだが。。

日本発のバイオハザードは海外では『レジデントイビル』として一定の評価を得てきました。僕としてはバイオハザードといえば映画ではなくゲームでして、キューブ時代からのナンバリングタイトルは全てしたことがあります。来月発売の7に関しては、流石にプレステ4を持っていないので断念せざる得ないですが、最恐と名高い1を筆頭に随分長く楽しませてもらいました。当初、映画の主人公アリスがゲームとは全く関係ない人物であったためあまり好かなかったですが、今となっては映画シリーズに欠かせない人物となっています。映画シリーズに所々ゲームのキャラ、クリーチャーを出してくれるのもゲームファンとしては有難く、なんだかんだ飽きずに最後までついてこれました。

さて、今作ですが序盤にアリスがダイジェストでこれまでのストーリーをざっと説明してくれるので、かなり忘れている人もついていけるかと思います。アンブレラ社の野望、アリスの謎が明かされる正真正銘の最終作です。
世界観ですが、もう人類は滅亡寸前なので、3かそれ以上の荒廃ぶりを堪能できます。中盤に使用される円形のビルは、実際に南アフリカにあるポンテシティアアパートである模様。これは『チャッピー』でも使われた悪名高いギャングの巣窟と言われている建物です。あとは、終盤に関しては懐かしい場所が舞台となってくるのも嬉しいところ。批判的に見ると、昔の要素を再利用しておけばファンは喜ぶだろうと思えますが、最後なのでそのあたりは特に気になりませんでした。

アクションシーンが多く、最早ゾンビ映画とは言い難い映画です。しかも、今作のアクションシーンはかなり細切れが多く、ボーンシリーズを見せられているかのようです。その上映像が暗いので何をしてるのかあまり分からない。壮絶な闘いをしてるのだなと思える程度です。映画館で見る際、序盤から中盤にかけてはかなりうるさいシーンがあり、怖いというよりかはただ驚くといった感じ。それがストレスに感じてくるかもしれませんので心臓が悪い方はややご注意を。

ファンとしては出場が嬉しかったポポカリムを序盤で即退場させるのは勿体なかったと思います。これまでの映画シリーズではネメシスや処刑マジニのように大物が登場していましたが、今作はストーリーに終止符を打つことに専念しているためかそのような大物は出てきません。これまでの映画シリーズと比較すると、もっともクリーチャー要素が薄い感じがしました。

しかしながら、最後のタネ明かしは中々のものでした。思いつきなのかはたまた15年かけて明かされた壮大な伏線だったのかで評価は変わると思いますが、そのあたりは締めくくりとしては良かったと思います。

もう全てやりきったので、間違いなく完結でしょうが最終作にしてはやはり物足りない。それはラスボスの実力不足が大きな原因かなと思いました。とは言え、よくここまでやってくれました。一ファンとしては感謝の意を述べたいところです。ちなみに映画シリーズの中で最も好きなのは、同窓会と揶揄される5です。最も中身がない作品と思いますが、懐かしいキャラが出まくってはテンポが頗る良かったので一番好きです。

それにしても、、ローラの退場が早すぎるのが不憫で仕方ありませんでした。彼女目当てで行く方は期待しない方が良いと思います(笑)
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