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思い出のマーニーのspe1111のネタバレレビュー・内容・結末

思い出のマーニー(2014年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

非常に構成が素晴らしい。それでもって背景を絵の具調で描いているのもありキャラの絵とかがパキッとしていてそれがまた綺麗にみえる。徐々に、アンナとマーニーの謎が解き明かされていき、最後の写真にて最大の伏線が回収され、あんなに暗黒面に落ちていたアンナが爽やかな女の子になるという、主人公が成長していく様子が描かれていくのがよかった。子供らしい、育て親に対する不信感で鬱屈になってしまう様子やマーニーの苦悩を分かち合うところも、反抗期の子供の頃に観たらすごく感動できる部分だなと思った。ただ今回の映画は宮崎駿をガン無視して作った映画というとおり、ジブリらしいキャラの躍動感や、ワクワク感、バタバタ感がなくなっていたのが、一見地味に見えて駿ファンにとっては物足りないと感じてしまうかもしれない。しかし個人的には構成力とアジがある映像美ではなく純粋な、繊細な映像美の部分で、新生ジブリとしてこの路線もまたアリなのかもしれない、とも思った。本作で残念だったのは、「太っちょデブ」の女の子が、アンナに対して、目が青いとか言ったお陰でなんとなくアンナはマーニーの子孫であることが分かってしまったところ。あそこで結末が予測出来てしまったので別の意味でアンナが怒ったことに関して共感してしまったw
結構、百合だとか公開前は騒がれていたがとんでもない、いい作品だったと思う!
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