たらお

トパーズのたらおのレビュー・感想・評価

トパーズ(1991年製作の映画)
2.5
とある職業の女性を通し、現代社会の闇を見せつけてくる一作。
東京を生きる者達が仕事や生きることに疲れ、何かしらの形で発散しないと心が持たずにいる……
そんな風に描かれていました。
退廃的な作風ですね。官能的、倒錯的な要素も詰め込まれていますし。
時代が時代だけに麻薬・SM・暴力と容赦ありません。
登場人物がくせ者だらけで主人公の奇行も最終的には納得できます。
が、個人的には特に刺さる部分もなく。イマイチに感じてしまいました。
嫌悪感は抱きませんでしたが、もうひとつパンチの効いたシーンでもあれば……
登場人物達のほとんどが己の生きたいがままに、欲望を解放していたことはテーマに沿っていて確かに「人間」を描いていたのですがね。
性癖って色々ありますもんね。ええ。

ラストのシーンから主人公がその世界で、東京で生きていくための覚悟を決める物語だったのかなーと受け取りましたが。
社会からはみ出し者扱いされても己が信じる道を行きなさい。というメッセージ性もあるんですかね?
人間の闇を感じる部分は確かにあったので、原作も読んでみようかとは思います。
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