francois708

未来を花束にしてのfrancois708のレビュー・感想・評価

未来を花束にして(2015年製作の映画)
4.0
監督も脚本家も女性で、100年前の女性が受けた屈辱と、それに屈せずに行動し続けた勇気を深い敬意をもって語り継ごうとする強い意志を感じる。
牢獄でハンガーストライキをしている女性にむりやり管を突っ込んで食事を流しこむエピソードはヘレン・ルイス『むずかしい女性たちが変えてきた』(みすず書房、原題Difficult Women) という本で読んで知っていたけれど、こうして映像で見ると、もうこれはサディズムとしか言いようがなくて、こういうことが堂々と行われていたなんて信じられない。
英国ではサッチャーを始め何人か女性の首相を輩出しているが、ここで描かれたような先輩たちの命がけの行動の歴史があってこそなのだろうな、と思う。
キャリー・マリガン演じるモード・ワッツが熱したアイロンを洗濯屋の社長の手の上に叩きつけるシーンは喝采を送りたくなった。
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