肉浪費Xアカウント復旧無理ぽ

ソロモンの偽証 前篇・事件の肉浪費Xアカウント復旧無理ぽのレビュー・感想・評価

3.5
前篇はほぼ新人となる若手の俳優の演技に酔いしれることができるんじゃないかと!
その脇を固める職員や学生の家族はみんなが知る有名人、有名俳優で豪華やな⁉︎って感じることはできても、しっかりと主演となる中学生たちを中心に据えた描き方には好感が持てました。

結構女子学生の虐げられ方や顛末が酷い…wそれだけ多岐の表情や演技を見せてくれています。ヒロインの涙とニキビ面少女のホラーっぽさwは迫真の演技で画面に吸い込まれるような魔力のような力をもっています。
自殺と警察に断定された、クリスマスの校内でおきて翌日に知ることとなった柏木君の転落死。その被害者である少年が小学校時の同級生、教師、主役の立場となる女子学生に問題を投げかけて死んでいく。
「君は傍観者なんだろ。偽善者だ」
自身が達観した傍観者である自覚があるのかわからないが、その者が落とした影響は大きく、傍観者Aの少女は出来事に滔々と涙を流しつつも意思を固め、過去に傍観者と責められた元同級生・他校の生徒も是としない殺人者の創作や偽造に異を唱え弁護する側へと変わっていく。
そうなると、なぜ柏木君は殺されたか?あるいは自殺したのか?
生徒 対 生徒 対 教師 とケイオスな相貌も現してくる様は、全ての生徒、教師にまで信用というものが失われていくような得体のしれないあり様になっていく。

ただ、後半になって裁判をしようという動機に確固たるものを感じなく、これから作為的なものを感じるし、現実味が欠ける上に、お祭り感覚のような、問題を有耶無耶にする逃避にも繋がるような軽さも感じてしまい、テーマとなる"学園裁判"という途方もないアホらしさが冷めていく鑑賞感を残しました。
起承転結でいえば起承ではあれどそれにも満たない"起"だけともとれるくらい後篇でどう転ぶかわからないし、それだけに不透明な一個の作品としてこれ‼︎という程の完成度もないので、評価はしにくいです…
後篇での化けっぷりと締めの良さを期待したいところです。