せーや

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生のせーやのレビュー・感想・評価

3.8
荒れるスーパーヒーロー
スーパーマン「なんやねんバットマン」
バットマン「街壊すなやボケぇ」

あまりにも強大な力を持ちすぎるために
脅威となりかねないスーパーマン。
その危うき存在を危惧したバットマンは
彼に対抗する術を探す。

「DC二大スーパーヒーローの対決!」
「堕落したスーパーマン!」

...と銘打って宣伝されていた本作。
しかし、実のところ、二人が対決するところは少ない。

映画館でよく見る
堕落した完全にワルなスーパーマンの予告編。
実のところ、あんまり堕落してませんでした。
逆に、バットマンのが危うかった(笑)。

ダークナイト3部作は既に完結しているので
「マン・オブ・スティール」の続編となっていますが
確かに、スーパーマンに偏っているような気がします。
もはやバットマンが彼のバーター状態←

マーベルはかなりノホホンとしている作品ですが
DC系の映画(まあ、ほぼバットマンとスーパーマン)は
基本的に暗いですよね。

ダークナイト、スーパーマン、ウォッチメンにも描かれてますが
「ヒーローとは」を問いかける作品がとにかく多い。
それが今作にも表れています。
これはザック・スナイダーの意図かしら。

「人を助けるのに街壊してどうする」
という力のありあまってるスーパーマンへの不満。
スーパーマンよりアベンジャーズのほうが
街を壊しているような気がしなくもない←

そもそも宇宙人、ということで
スーパーマンに対しては信用ならないのか。

そんな街の声を聞いてか、
自分の存在に悩むスーパーマン。

一方で、スーパーマンを脅威に感じた
ダークヒーロー、バットマンは
「あの宇宙人マジで何なの」と言いながら(嘘)
彼とケリをつけようとします。

結構、予告編と違ったので意外でした。
バットマンの方がスーパーマンに敵意抱いてる気が。

そんな一触即発の二人の陰で
とある天才レックス・ルーサーが、恐ろしい計画を実行させようとしていた。

バットマン×スーパーマンだけだったら
圧倒的な力の差で、つまらない映画になっていたのかも。
あの天才のおかげで、良い映画になっています。

「ヒーローとは何か」を問いかけながら
「ヒーローだって悩んでるんだ!」という
二人の名ヒーローの不満もぶちまける作品です。

ワイワイやってるアベンジャーズが懐かしい。
ジョークも殆ど言わないもんなぁ、二人とも。

ソ―と戦わせたいスーパーマンを演じるのは
「マン・オブ・スティール」に引き続きヘンリー・カヴィル。
相変わらずの激M字おでこが魅力的です。
人間よりも人間らしいスーパーマンを素敵に演じています。

アイアンマンと戦わせたいバットマンを演じるのは
キャスティングが決まった時に暴動が起きたベンアフ。
確かにクリスチャン・ベイルのバットマンが凄すぎたので
ベンアフが嫌なのはわかるけど、見てみると印象変わる。
そんなに悪くないじゃん、ベンアフ!
でも、おニューのスーツは微妙よ。
ちょっとゴリゴリすぎるのよね。

天才早口モンスター、レックス・ルーサーを演じるのは
相変わらずのイヤミな天才肌キャラが似合うジェシー・アイゼンバーグ。
草食系オタク系を演じさせるとピカイチです。
今作のサイコな役どころは、かなり好みでした。

そして何といっても本作の良いところを持ってったのは
ワンダーウーマンを演じるガル・ガドット!
原作に比べてかなりスレンダーなワンダーウーマンでしたが
ガルファンとしてはかなり嬉しい。そして色っぽい。
かなり勿体ぶった登場のおかげで、ラスト爆発。

ジャスティス・リーグのための前フリな作品のため
DCコミックスのヒーローがカメオ出演。

ということで、バットマンvsスーパーマンを見るにあたり
「マン・オブ・スティール」は必ず見ておきましょう。
もし時間があれば、旧シリーズ、ダークナイト三部作を見ておくのもよいでしょう。
もっと時間があれば映画「グリーン・ランタン」
ドラマ「ザ・フラッシュ」「グリーン・アロー」なんかも
見ておくといいかもしれません。

いよいよ動き出したDCエクステンディッド・ユニバース。
これから毎年公開されていくので楽しみ。
でもMCUの方もあるから見る映画がまた増えるのか...。
せーや

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