ガブXスカイウォーカー

アンドロメダ・ストーリーズのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

3.7
あらすじはwikiを見てね。
https://ja.wikipedia.org/?curid=1266791

長編原作をわずか85分にテンポ良くまとめているのは、ベテラン脚本家、辻真先の職人技というところか。
声優陣も豪華(当時はごく当たり前のキャスティングなんだけど)。
大野雄二の音楽は安定の素晴らしさで盛り上げてくれる。
作画は下の下(なぜか主人公二人を差し置いて女戦士イルと王妃リリアだけは少し可愛いく描かれている)。それさえ目をつぶれば充分楽しめる佳作である。

なお最大の見せ場は女戦士イルがパンティ一枚ビーチク丸出しで戦うシーンであろう。だが、現在では当たり前の乳揺れ作画はまだない。



個人的に気になったポイントは
・自ら進んで機械に取りこまれた王妃が実の子供たちに送る、冷たい別れの言葉
「お聞きなさい、二人とも。私たちはこの星と共に滅びます。それでも私たちは何の恐れもなく幸せです。なぜなら神であるマザーマシンの絶対の愛に包まれているからです。その愛を拒んだお前たちは時には生きることの不安や恐れを感じることもあるでしょう。それでもお前たちなりに求める滅びることのない幸せがもしあると言うのならばお行き。この星を捨てて生き続けなさい」
・かつてマザーマシンを作ったことを後悔して機械を憎む老師の正体もまた機械(ロボット? サイボーグ?)
・元凶であるマザーマシン(声は増山江威子!)は惑星アストゥリアスの壊滅寸前に脱出し、新たな惑星の支配に旅立つ
・ラストで主人公たちは地球にたどりつくも地上に降り立つことなく海の底で眠り、あらゆる生物の命の源となる

ハッピーエンドとはならず、スッキリしないものがいくつも残るストーリーが深みを出していていいね。