アンドロメダ・ストーリーズの作品情報・感想・評価

アンドロメダ・ストーリーズ1982年製作の映画)

製作国:

上映時間:86分

ジャンル:

3.5

「アンドロメダ・ストーリーズ」に投稿された感想・評価

mitakosama

mitakosamaの感想・評価

3.4
原作が光瀬龍。作画が竹宮惠子のSF漫画で、24時間テレビでのアニメ化作品。
嫁さんが24年組の大ファンなこともあり、家に原作本があるので比較しながら。

まず第一印象としては、80年代初頭のアニメーションでは竹宮惠子の毒っけあるテイストは表現できないなぁ。いや、たぶん今でもあの絵柄のアニメ化は難しい気がする。
それくらい竹宮惠子の持つ漫画力は突出してる。絵の艶やかさに加え、秀逸な構成から来るテンポの良さ、メッセージ性、更にSFマインドも濃いときてる。
単純に絵柄が、80年代のアニメでは表現しきれていないのが惜しい。

イルは竹宮キャラを上手く表現してるが和田慎二っぽくも見える。他のキャラはあまり竹宮テイストは出てないなぁ。やっぱり難しいんだろうなぁ。
メカやクリーチャーは漫画だと気にならないがデザインに統一感が無い気はするな。またレイジメーターなどに松本零士の影響を依然として強く感じる。

脚本は上手く仕上げてるとは思う。話が駆け足な印象はあるが、原作のエピソードをほとんど改変すること無く纏めているのは何気に凄い。

一方でわかりやすくニュアンスを改変している所もある。
例えば後半の、ジムサの母が夫イタカと弟ミランに機械に隷属することを進めるシーン。人間の方が幻の様なものと説得するのはアニメオリジナルだが、このセリフは凄い視聴者に親切だと思う。
また、母が機械化された都に行くのは、原作だと夫に連れ去られるのだが、アニメでは(操られているとは言え)自分の意志でヘリコプターに乗って行く。

クフ老師のラストに明かされる正体もアニメオリジナル。ここは色んな解釈が出来るね。

そもそも竹宮恵子のキャラが持つ強い生命感には、もっとセクシャルな臭いがあるんだよね。アニメにはどうしてもそこが欠ける。
24時間テレビという媒体が求めた健全さも一因だと思うが。

ラスト、ジムサとアフルが母星を離れ地球に辿り着くが、これも本来ならアダムとイブの様に子孫を残すという結果な筈。双子ではあっても人類の始祖として子を産み育てるのが本来の終わり方なんだよね。(決して地球を見守る神になった訳では無い。)

まだまだ時代は竹宮惠子・萩尾望都のセンスに追いついてはいない。
コンピューターの洗脳工作により破綻の一途を辿っている人類を助けるべく、救世主として誕生した双子の兄妹が勇気を奮い起こす。光瀬龍原作・竹宮惠子作画の同名コミックを映像化している、SFアニメーション。

地球上に人類が生まれる以前のアンドロメダ星雲の惑星を舞台にしている、古典的SF作品。理想郷創造を目指している機械に翻弄させられる人間の姿を通して、ヒューマニズム(人間らしい生き方)を提起していく論法。

機械は理想郷を創り上げるためのプログラムに従っているだけなので、絶対悪ではない。「機械によって与えられた幸福」を選択する生き方もある、ということを示唆させていく手法が、人生の切なさを際立たせている。

登場人物では、双子の妹を守護するエキゾチックな女剣士が印象に残る。漫画では仏画から飛び出してきたかのような、たおやかなイメージになっているのだが、アニメでの再現はさすがに困難な模様。本作の鑑賞後、「もしも某国の主導者である黒電話が機械だったら」を想像してみるのも、また一興。
あらすじはwikiを見てね。
https://ja.wikipedia.org/?curid=1266791

長編原作をわずか85分にテンポ良くまとめているのは、ベテラン脚本家、辻真先の職人技というところか。
声優陣も豪華(当時はごく当たり前のキャスティングなんだけど)。
大野雄二の音楽は安定の素晴らしさで盛り上げてくれる。
作画は下の下(なぜか主人公二人を差し置いて女戦士イルと王妃リリアだけは少し可愛いく描かれている)。それさえ目をつぶれば充分楽しめる佳作である。

なお最大の見せ場は女戦士イルがパンティ一枚ビーチク丸出しで戦うシーンであろう。だが、現在では当たり前の乳揺れ作画はまだない。



個人的に気になったポイントは
・自ら進んで機械に取りこまれた王妃が実の子供たちに送る、冷たい別れの言葉
「お聞きなさい、二人とも。私たちはこの星と共に滅びます。それでも私たちは何の恐れもなく幸せです。なぜなら神であるマザーマシンの絶対の愛に包まれているからです。その愛を拒んだお前たちは時には生きることの不安や恐れを感じることもあるでしょう。それでもお前たちなりに求める滅びることのない幸せがもしあると言うのならばお行き。この星を捨てて生き続けなさい」
・かつてマザーマシンを作ったことを後悔して機械を憎む老師の正体もまた機械(ロボット? サイボーグ?)
・元凶であるマザーマシン(声は増山江威子!)は惑星アストゥリアスの壊滅寸前に脱出し、新たな惑星の支配に旅立つ
・ラストで主人公たちは地球にたどりつくも地上に降り立つことなく海の底で眠り、あらゆる生物の命の源となる

ハッピーエンドとはならず、スッキリしないものがいくつも残るストーリーが深みを出していていいね。
LUKE

LUKEの感想・評価

5.0
地球へ…に匹敵する出来。竹宮作品の独特な世界観とSFが、良い具合にマッチしている。古谷さんの声はいつ聞いても良い!
地球へ…は宇宙空間がメインだったが、この作品は人間と機械の争いが描かれていて一層身近に感じた。

DVD購入済み
そじろ

そじろの感想・評価

4.0
予想以上に面白かった!

ストーリーは今からしてみればありふれてるのかもしれないけど当時は斬新なアイデアだったのかな

はるか彼方のアンドロメダの惑星で繰り広げられる人と機械の闘い。

最後なんとも言えなく切ない…
青二歳

青二歳の感想・評価

3.1

このレビューはネタバレを含みます

やっぱり竹宮恵子SFは面白いな…"テラへ"程の作画テンションはなくドラマ重視で、SF的盛り上がりは乏しいんだけど声優豪華でなんか見入っちゃう。やや中途半端なメカデザインも世界観に合ってて良し。これまた敵にマザーコンピュータなる存在があるのですがこれまた増山江威子さんで。この声なら自分も洗脳されたいです…
クフ老師には壮絶ツッコミ。

一気に成長したジムサ王子の"まんが日本昔ばなし"パロディは笑うところだよね…?ベスというメカの声がハイジでハイジにしか聞こえなくて困る。塩沢兼人さんのアークはエイトマンコスプレみたいで個人的にズッコケ。