tanayuki

ゴーン・ガールのtanayukiのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.3
アメイジング・エイミー。理想と現実で理想をとる女。理想のためならいくらでも現実には目をつぶる。つくられた物語の中で生きると決めればそれはもはや現実なのか。ロザムンド・パイクの上目遣いのあの目が怖い。

△2019/09/19 3回目鑑賞。スコア4.3
△2016/11/22 iTunes登録。スコア3.9

追記: (別のところに書いたコメントから抜粋)

自分の親や子どもの画像や動画を勝手にSNSに晒す問題。自分も親を介護していたときに、日々の出来事を笑い話(テキストベース。写真はなし)にしてフェイスブックにアップしてたからよくわかるけど、独り言であっても、誰かに読んでもらうことで救われることはたしかにある。別にコメントバックされなくても、誰かが知ってくれているというだけで、心理的な負担の一部を分担してもってもらうというか。だから、ストレス軽減のためにそうした行いをする人がいることは理解できる。

ただ、それはあくまで「自分のため」にすることなので、本人の同意なしに(同意なんかとれない人もいる)なんでもアップしていいかというと、そんなことはない。戦引きがむずかしい問題だけど、自分はこう考えている。その画像、その動画に写って、映っている人が身内(親、子)ではなく、友人・知人だったとしても、そのままアップできますか? できるなら、たぶん、アップしても大丈夫だと思う。

フェイスブックの画像にタグ付けできるようになったばかりの頃、その人と知り合いであることをアピールしようとして、一緒に写った写真を勝手にアップする人が続出したけど(私もやってしまったことがあります。ごめんなさい)、いまはそのあたりの配慮がだいぶ行き届いてきて、顔出しNGの人はフィルターをかけたりする人が増えている。それと同じような配慮(というか相手に対するリスペクト)が、身内に対しても必要ではないかということです。家族であっても他人=別人格なのだから。

親が子どもを勝手にSNSにアップするシェアレンティングの怖さは、問題がずっとあとに(子どもが成長してエゴサーチをするようになってから)発覚することにある。そのあたりに関心がある人は、映画「ゴーン・ガール」がおすすめ。当時は浮気男に天罰がくだされるスリラー映画だと思われてたけど、アメイジング・エイミーは、いま見ると、シェアレンティングのバッドエンドそのもので戦慄する。
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