どらこ

ゴーン・ガールのどらこのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
3.7
時系列をバラバラにする展開は「500日のサマー」のように、視聴者に自発的に謎を穴埋めさせる事ができる。パズルのピースのように徐々に全貌が完成していく。


・ 妻のサイコパス要素
妻は過去に自分を題材にしたキャラクターを生み出し、書籍にしている。
そのキャラクターは「自らを完全に美化したキャラクター」である。

物語の要所で登場してくるこのキャラクターは、妻のもうひとつの人格とも言え、物語の中盤から後半は自分をこのキャラクターだと思い込み、それに準じた行動をしている。

その為自分の行動に一切の疑問を持たず、全て正しい行いだと確信している。

また、都合が悪くなると他人をどん底まで突き落とし、世間の同情を買い、徹底的に悲劇のヒロインを演じる。


この物語は先ほど述べた様に実際に起きた「スコット・ピーターソン事件」を題材にしている。

実際にこの作品と内容は一部異なるが、実在した事件というだけで恐怖を覚えてしまう。またこの「スコット・ピーターソン事件」の妻も、夫を陥れるために行ったと勘ぐってしまいざるを得ない。


・総評
この作品の妻のように、自分の行いに全く疑問を抱かないサイコパスを描いた作品は視聴者に底知れぬ恐怖を与える。あるいみ殺人快楽主義者のシリアルキラーよりサイコキラーの方がよっぽど恐ろしいと思う。
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