この、ノア・バームバックの描く、ちょいと面倒くさいがちょいと魅力的なキャラクター、この作品もだがなかなか嫌いではない。
モラトリアムと言うのか、人生模索しまくりのフランシス。彼とも別れ、親友とも距離ができて、あたし、どうなるんだろかいな?でも、あたしはあたし、そんなに急激な変化も無いしね?パリまで赴いたのに…ってなフランシス。そんな彼女の日常を切り取ってみました、な作品。
緩やかに流れる時間の中に転換期を迎えたであろうフランシスは、派手に暴れたりもがいたりはしないけど内に秘めたる何たるかは良くわかるんだけど、それはそれで不器用。ま、皆が皆、器用に世の中を渡れるもんでは無いし、当たり前っちゃあ当たり前なんだけど。
そう、なんとなく!なんとなく霧が晴れて行くような時期ってぇのかなあ?持ち前なんだろう明るさに道は少しずつ開けて行く。
劇的な何かがあるわけではない部分がちょっとリアルに感じられる。
なんとなく少しずつ…だよな?