賽の河原

ミニオンズの賽の河原のレビュー・感想・評価

ミニオンズ(2015年製作の映画)
2.5
今時のグラフィックの技術ってホントスゲーなと思いました。特にミニオンズがたくさん群れで出て来るシーン、あんなに1匹1匹を活き活きと動かせるのに感心するし、見てて引き込まれちゃいますね。まさにアニマが宿ってる。服とかの質感の表現とかもすごい。
基本コメディなんでアレなんですけど、お話に関してはぶっちゃけ特に語るべきところはないですかね。生き物としての特徴を漂白された黄色い生き物に感情の軸足も乗らないし、スリル感とかも感じられないですね。1つ1つのくだりも冗長だし、1時間半も長く感じました。
笑いのところはまあいいんじゃないですか。60年代末期の時代性取り込んでるんでしょうけど、演出は中途半端な気もするなあ。大人も楽しめるほどの精度じゃないと思う。
例えばビートルズの使い方1つ見てもアビーロードで歩くビートルズらしき4人のなかにちゃーんと1人裸足の人がいて、「細かい演出だなー」とは感心するけど、実際のアビーロードのジャケットの服とは全然違う服着てるし、何故このシーンで音楽は”love me do”なの?っていう疑問もある。終盤で使われる曲にも映画に対する必然性がないというか。「ちゃんとビートルズ好きな人が演出してんのかなー?」ってツッコミたくなる感じなんですよね。
そういう意味で60年代末期ネタは記号として書き入れてるだけなように見えるのであんまり感心しないです。まあそんなこと言ってもしょうがないですが。
ただ大人が子ども連れて行って、大人も楽しめるかっつーと私は疑問ですね。
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