Narmy

紙の月のNarmyのレビュー・感想・評価

紙の月(2014年製作の映画)
3.5
ジャケットのイメージとは全然違う。
質素で堅実な主婦、梅澤梨花。
いい人なんだろうけど、何処か価値観のあわない夫との2人での生活。
だけど、何事もなく平凡に暮らしていた。
梨花は銀行で働きはじめて4年目で最近契約社員に昇進したばかり。
美人だし、誠実な仕事ぶりで、顧客からも上司、同僚からも信頼が厚い。

きっかけは些細なこと。
たまたま買い物した先で持ち金が足りず、顧客のお金を借りてしまってから、徐々に箍がはずれてしまう。
もっと良いものを持ったらという夫への張り合う気持ちからか、それともこの頃出会った大学生との夢のような関係もあってか、エスカレートしていく。

途中までは、自分の許容量以上のものを持つと、感覚が慣れていない分、おかしくなるんだろうな、おとなしい中にも何処かにお金持ちを僻む気持ちや羨む気持ちを持っていたんだろうな、などと安易に考えていた。
でもそれは少し違った。。。
所々に入る聖歌が穢れない心とでもいいたいのか終始気味が悪い。
何よりも人の歪んだ心こそ、恐ろしい。
Narmy

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