店長

ソロモンの偽証 後篇・裁判の店長のレビュー・感想・評価

3.0
正直にレビューしていきたいと思う。

まず大前提として、「中学生が学校内裁判を行う、罰も与えない」という前提の設定自体が突飛であり、設定として崩壊している。

物語を考える際に結論ありきで、学校内裁判に意味を見出させるように着地しただけで、本編以外の着地以外では消化不良で、それこそ誰も判決に対して同意する、品質が担保されるものにならないと思う。
作中の描写を経ても、児戯に過ぎなかった、茶番という評価を覆す事は出来なかった。

特に検事が全校長に私的にお礼を言うなど描写など感動する人も居るとは思うが、児戯だなぁと思ってしまうでした。

おそらく原作の時点でそうとは思うが、ニキビの少女の描写が上手いなとは思った。
彼女のニキビは話を聞いてくれずに揚げ物を晩御飯に提供し、皮膚科さえも行かせてくれない母親が起因している可能性が高いと分かりやすく示している。作中で徐々に症状が良化していくのだが、それは病状だけではなく、関係も良化していっている。
そういう描写が好きなのでそこは好きになれた。

前篇、後篇に分けるほどの時間的使い方が上手かったのかというとそうでもない。これを1本にまとめても良かったとさえ思う。
店長

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