しゃおりん

世界の果ての通学路のしゃおりんのレビュー・感想・評価

世界の果ての通学路(2012年製作の映画)
4.7
ケニアとモロッコとアルゼンチンとインドの子どもが学校に行くまでのドキュメンタリー。ただただ衝撃的!
「ゾウにあったらできるだけ速く逃げろ」
「学校まで徒歩片道4時間」
「このリボンが無事に学校に着けるよう守ってくれるよ」
「この前転んだのは牛に襲われたからだ」
ただ学校に行くだけなのにいっろんな衝撃的な言葉が出てきておったまげた。
ケニアの子どもたちは木の棒を必ず学校に持っていくし、モロッコは山々を徒歩で4時間歩き通しだし助け求めても全然ヒッチハイク止まらないしまず学校にヒッチハイクってすごいわ。とうとう止まってくれて荷台に乗せてくれた車はヤギと相席だし、凄まじい。
アルゼンチンの兄妹はまだ年端もいかないだろうに馬に乗って学校に行く!妹なんてマイリトルポニーのリュック背負うくらいのちっちゃい子なのにお兄ちゃんの後ろに乗せられてユッサユッサ揺さぶられてた。でもその妹はお兄ちゃんに、馬の前に乗せてってしきりと頼んでてこの子は一人で馬に乗れるお兄ちゃんにすごく憧れてるんだなってほっこりした。
インドの三兄弟は海辺に住んでることもあってとにかく地面が砂浜みたいな感じ。それなのに車イスを押して1時間半かけて学校に行く!!車イスの進まないこと進まないこと。近道しようとして車イスごと川入って結局にっちもさっちも行かなくなったりタイヤが壊れたりで大変だった。けど、やっとの思いで学校に着いたらワーーーッと他の生徒が車イスのお兄ちゃんのとこ寄ってきてみんなで手伝ってあげるの、こんな光景ってあるのかとじんわりきた。
とにかくみんな、私の視聴者目線からだととんでもなく不便極まりない生活してるのに彼らは全然文句ひとつ垂れないでただ勉強したいっていう一心で学校に向かうの。学校から5分の距離に住んでるくせにサボったりしてた私は本当に彼らに申し訳なくて申し訳なくて!!!
つまんないことに腹立てたり、与えられたものにはあんまり向き合わないくせに何か別のものを欲したりする自分の生き方ってほんとちっさいな、と思ったり。省みなければいけないな〜と真面目に痛感するドキュメンタリーでした。