「入れて、出して」をめぐる物語。ウクライナの病院からオーストリアの高齢者が入院する病院で清掃員として働きに出るシングルマザーのオルガとオーストリアで警備の仕事を失業してガムボールマシンをバンに積んで父親の仕事を手伝いウクライナへ向かうポール。国を入ったり、出たり。ふたりは出会うことなくまったく別の人生を歩むけれど現実は厳しく、孤独に見える。恋人と別れたポールと母親と子供をおいて出稼ぎに出るオルガ。引きの固定された画面で魅せる監督は他にもいるけどおもちゃみたいになりすぎずにリアルなところがザイドル監督の特色なのかな。
オルガは生を見守る場所から死を見送る場所へ。
好きなシーンがたくさんあった。
入院してるエリッヒから結婚を申し込まれるが結婚してなにするの？と笑うオルガ。とその後のふたりのダンスや
高齢者ホームでのパーティで白塗り仮装したじいちゃんばあちゃんやウサ耳つけたオルガと付け鼻のアンディのダンス。
